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〒530-8304 MBSラジオ
「上野誠の万葉歌ごよみ」 |
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【2016年11月26日 放送分】 |
2016年11月26日 |
【巻】…8・1592
【歌】…然とあらぬ五百代小田(いほしろをだ)を刈り乱り 田廬(たぶせ)に居れば都し思ほゆ
【訳】…たいそうもない五百代小田を刈り乱れて田廬にいると、都のことが思われる
【解】…古代の人々にとって、稲刈りの時期は1年で最も大変な時期。貴族であっても、自分の田に行って、どの田からどれだけの稲を刈り取って、それをどういう風に保管し、どの蔵に入れるか・・一連の作業をチェックする必要がありました。この歌は、そういった稲刈り作業のために、故郷である竹田の庄にやってきた大伴坂上郎女が作ったもの。稲刈り作業は当時、数ヶ月にわたって行われるため、なかなか平城京へ帰ることは出来ません。大伴坂上郎女は、刈り取られた稲束が田のあちこちに置かれた風景(これを刈り乱れていると表現)を見ているうちに、ふと平城京のことが恋しくなってこの歌を詠んだものと思われます。
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