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〒530-8304 MBSラジオ
「上野誠の万葉歌ごよみ」 |
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【2017年12月2日 放送分】 |
2017年12月2日 |
【巻】…10・2205
【歌】…秋萩の 下葉(したば)もみちぬ あらたまの 月の経ゆけば 風疾(いた)みかも
【訳】…秋萩の下葉が色付いた 月が経っていったので、風が強いからかなあ
【解】…これは木簡の歌です。 歌が書かれた木簡が捨てられて、のちに発掘されたもので、仏教のお祭りの後の打ち上げなどで歌われたと推測されます。 萩の花は、秋の始まりには花を楽しみ、終わりには紅葉が楽しめる植物。 もみちぬとは、もみつに完了形の動詞がついたものです。 あらたまのは、月にかかる枕詞で、季節のうつろいを推定できます。 経ゆけばは、月が巡って時間がたったのでという意味で疾しとは、早い・強い・激しいという意味です。 萩という低木で目立たない紅葉に想いをはせ、月日が経ったことを驚いたり嘆いたりしている歌です。
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