大阪メトロ四つ橋線『玉出』駅を出て徒歩2分。
ここに、土日には必ず行列ができるという大人気のお好み焼屋さんがあります。
その名は「象屋」。
メニューはお好み焼き・焼きそば・ロールの3種類のみで、それぞれ具材を選んで楽しむことが出来ます。
今回は店主の市川 仁輝(いちかわ・よしてる)さんに、【豚玉】の3つの秘密のテクニックをお聞きしました!
【象屋 豚玉】の秘密のテクニック その1
『薄力粉3:長イモ1の割合の生地に、できるだけ細かく刻んだキャベツを合わせる!』
お好み焼きの命とも言えるキャベツは、巻きの強いヒネキャベツを使用しています。
普通のキャベツより水分が少ないので、お好み焼きに適しているそう。
また、出来るだけ大阪産のものを選ぶようにしているんだとか!
強い地元愛を感じます・・・!!!
(取り扱いのないシーズンは、長野県・愛知県・岡山県産のものを使用)
食感をふんわりとなめらかにするため、ヒネキャベツを出来るだけ細かく刻みます。
そして、薄力粉3:すった長イモ3の割合の生地にキャベツを加えて混ぜます。
【象屋 豚玉】の秘密のテクニック その2
『生地は小判形に敷き、三枚バラとロースがつながった豚肉2枚を乗せる!』
「象屋」のお好み焼きは、なんと"小判型"!!
お店を始めた当初は、お好み焼き作りにまだ慣れていなかった市川さん。
円形だとひっくり返した時に失敗する可能性があるので、小判形にして成功率を上げたそうです。
そして、いよいよ豚肉の登場。
三枚バラとロースが繋がった豚肉2枚を、小判型に敷かれた生地のフチに沿って回して敷き詰めます。
2種類の豚肉を使うことによって、味と食感の変化を楽しむことが出来ます!
【象屋 豚玉】の秘密のテクニック その3
『少し薄めた生地を、豚の脂身にはかけずに、赤身にだけかけて焼く!』
次に少し水を入れ薄めた生地を、豚肉の赤身の上"だけ"にかけていきます。
脂身を避けることで脂身はジューシーに、生地のかかった赤身はパサパサにならず、表面をカリカリに仕上げることができるんです。
と、ここで天かすの登場!お肉で囲まれた中心部分に乗せていきます。
天かすは近所の魚屋さんがやっている天ぷら屋さんから仕入れており、魚介のエキスが新たな風味を出してくれます。
具材に混ぜ込まず後のせするのは、天かすのサックリ感を出すためだそう!
中をふわふわに仕上げるため、コテで押さえつけるのはNG!
生地の空気が抜けないよう、じっくり時間をかけて焼いていきます。
ひっくり返すタイミングは、鉄板に面した脂身がプクプクしだして、大きな泡が出始めた時。
ちなみに焼き上がりまでおよそ15分。
待ちきれない大阪の人達は、その間に焼きそばを頼んでいるんだそう。
次第に脂が弾ける音も小さくなってきました。焼き上がりの合図です。
マヨネーズ・ケチャップ・カラシが、お好み焼きの中心に乗せられた状態で運ばれてきました!
ケチャップとカラシ?と思うかもしれませんが、
昔は他のお店でも普通に使われていたんだとか。どんな味になるのでしょうか?
最後に、この上にソースをかけたら完成です!
「象屋」のソースは、トンカツ(甘口)・ウスター・ドロソースの3種類。
各テーブルに置いているのでお好みで使ってもらって大丈夫なのですが、市川さんのオススメは、甘口を7~8:ウスターを2~3ぐらいの割合だそう!
では、市川さんに仕上げてもらった豚玉を大阪らしくテコを使っていただきます!!!
テコで食べると鉄板の熱さがそのまま伝わるので、より美味しく感じられるそう!
最初にやってきたのは主役の豚肉!
脂身に生地をかけていないおかげで、カリカリ&ジューシーに仕上がっています。
そして、分厚い生地の中にはキャベツがぎっしり!
噛むと口の中で解けるようなふわふわの食感で、何枚でも食べられそうな気がします。
そして酸味の少ないマヨネーズを使っているため、ソースの味がしっかり引き立っています!
甘さとコクがありながら、最後にピリッとした辛さもやってきて・・・まさに病みつきになる味!
ここで、まだ使っていない"ドロソース"をかけてみる山﨑アナ。
すると「ちょっと多いかも・・・」と市川さん。
実は、ドロソースはウスターソースを作る過程で出た"沈殿物"を集めて作られたもの。
そのため色々な香辛料が溜まっていて、めちゃくちゃ濃い・・・!!!
ガッツリした辛さを感じたい人にはピッタリのソースです。
暑いときには熱いものを。
皆さんもこの豚玉で、これから来る夏に向けてスタミナをつけてみては?
★象屋
場所:大阪市西成区玉出西2-7-10
電話:06-6657-1616
営業:平日 17:00~23:00
日・祝 15:00~23:00
定休日:月曜日
店主:市川 仁輝(いちかわ・よしてる)さん