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2022.07.03

道頓堀今井 本店 里出善信さんの「天とじうどん 秘密のテクニック」@大阪市中央区

近鉄難波線『近鉄日本橋』駅を出て徒歩5分。
道頓堀川の近く、賑やかな空気が流れるこの街で他とは違う落ち着いた雰囲気のお店が一軒あります。


その名は「道頓堀今井」。
創業は200年以上。全国のデパートや商業施設にも出店している老舗の和食料理店で、ここはその本店となります。



今回は、調理担当の里出善信(さとで・よしのぶ)さんに、
人気メニューの一つである【天とじうどん】の秘密のテクニックをお聞きしました!



【道頓堀今井 本店 天とじうどん】の秘密のテクニック その1
「海老は天然のフラワー海老を使い、 よく冷やして、玉子をあわせた天粉を付ける!」
「道頓堀今井」の海老天に使用されているエビは、フラワー海老というもの。
海外産ではありますが、天然で甘みがある海老なんです!



このフラワー海老の腹側に、包丁で切れ目を入れていきます。
これをしないと、揚げているときにエビが曲がってしまいキレイな仕上がりにならないそう。
そして次に、玉子と天ぷらの粉を水で溶いた"天粉"を用意します。
この天粉とネタをよく冷やしておくことで、よりカラッと揚がるそうです。



【道頓堀今井 本店 天とじうどん】の秘密のテクニック その2
「海老の揚げ方は、油の中に敷いた板の上に乗せて、後から散らした衣を寄せて、巻きつけていく!」
「道頓堀今井」の天ぷらの揚げ方はちょっと特別。
エビを油の中に敷いた板の上に乗せて、天粉を巻きつけていきます。
こうすることで分厚いエビ天が揚がります。
衣が薄い天ぷらは、うどんにはあまり合わないので分厚めにするそうです。



そして、後から散らした衣をエビに寄せて巻き付けていきます。
揚げる温度・時間は、170°C~180°Cでおよそ3分半~4分。



海老に衣がまきつけられて、キレイな天ぷらに仕上がっています!



【道頓堀今井 本店 天とじうどん】の秘密のテクニック その3
「玉子は溶きすぎないようにして、 しっかりと沸かしたダシに回し入れる!」
いよいよ最後の仕上げ。
まずは北海道産の天然真昆布と九州産のさば節・うるめ節でとったダシを沸かしていきます。
ちなみに真昆布は昆布の中でも味がよく出て、甘みがあるんだそう。
さば節・うるめ節はダシが濁らないよう、こまめに脂の加減を調整しています。




そして、今回の要である玉子とじを作っていきます。
ふわふわの仕上がりにするため、卵を溶きすぎないのがポイント!
白身を切らず、全体を回すイメージで溶いていきます。



ダシが沸いたら、溶き卵を入れていきます。
卵を一気に入れると鍋にこびりついてしまうので、ダシを軽くかき混ぜてからその流れと逆方向に、ゆっくり回しながら入れるのがコツです。




あっという間にキレイな玉子とじが出来ました。
このダシをうどん・ネギ・エビ天が載ったどんぶりにかければ完成です!



玉子とじがまるで金色の布のよう・・・芸術的なフォルムに胸が高鳴ります!



まずはうどんから!
口当たりはなめらかで優しいのに、噛み切る時にはきちんとコシも感じられます。
大阪のうどんといえば柔らかさが特徴ですが、あまり柔らかいとダシが麺に染みこまないためある程度硬さが生まれるように調整しているんだとか。
麺にしっかり染みたダシは、優しい味ながらも口の中にしっかりと旨味を残してくれました!


そして、トッピングの大きなエビ天。
ダシに浸かっている衣は、モチモチとした食感!天粉を冷やしたおかげなのでしょうか。
エビのプリプリとした食感もたまりません!
ちなみに、エビ天を別皿で提供することも可能だそうです。



また、期待を裏切らない玉子のふわふわ感!とても卵1つ分とは思えません!
里出さんが最後の最後まで、卵に火を通さなかった理由が分かります。



どうしても冷たいものばかり選んでしまうこの季節。
たまには温かいうどんでも食べて、心身ともに癒されてみませんか?



★道頓堀今井 本店
場所:大阪市中央区道頓堀1丁目7番22号
電話:06-6211-0319
営業:11:00~22:00(L.O. 21:30)
定休日:水曜日(祝日の場合は営業)
担当:里出善信(さとで・よしのぶ)さん
店長:水野浩明さん
HP:道頓堀 今井 本店 ‒ 道頓堀今井 (https://www.d-imai.com/)