今週の特集

2020年7月 6日(月) 小池都知事再選で政界は? / 香港のいま 

きょうは、ナイターが雨天中止になったので、
特別編成でお送りします。
よる7時~8時は、MBSラジオ報道が制作し
第57回ギャラクシー賞ラジオ部門奨励賞を受賞した
「阪神・淡路大震災25年~満月の夕を語る」を再放送。
「ニュースなラヂオ」は、
いつものように、よる8時~9時の放送です。
特集は、時事通信社解説委員の山田恵資さんに、
東京都知事選の結果分析、政権のコロナ対応、
解散総選挙はあるのかなど、じっくり解説いただきます。
上田崇順アナウンサーは、
国家安全法が施行された香港の現状を取材。
「香港は死んだ」という香港人のことばが衝撃的です。
このほか、九州の豪雨について
MBS気象情報部の吉村真希さんの解説、
コロナ専門病院に指定された大阪市立十三市民病院のその後など、
盛りだくさんでお伝えします。
 
上田アナウンサーの香港人インタビューは、
「ニュースなラヂオ動画班」のYoutubeで
映像を公開しています! ⇒
 
インタビュー内容の書き起こしは、コチラ↓
 
上田)
7月4日に、香港の方に国家安全法についてインタビューしました。
ラジオのオンエアより少し長いバージョンを用意しましたので、
どうぞご覧ください。
 
Q どのように変わりましたか?
A 逮捕される条件が変わっていきます。
  香港の分離と政権転覆、テロリズム、
  国家安全を脅かす外国や外部勢力との共謀、
  それらが犯罪とされます。
  最高刑は終身刑になります。
  暴力の有無にかかわらず
  言論や主張だけで犯罪になる可能性があります。
 
Q スローガンを言うだけでも?
A そのとおりです
  「香港独立」と印刷されたTシャツを着ていたら
  犯罪とされる可能性があります。
  それで逮捕された人もいたので。
 
Q どうして、この法律の内容がわからないのですか?
A 普通の法律を通す場合は、香港人が投票して、
  国会を通って、みんな内容がわかってから施行されます。
  しかし、国家安全法は、中国政府が全部決めて、
  中国政府の中で投票して、7月1日の施行が決まりました。
  気づいたら、7月1日に施行されていました。
 
Q 香港にいる友人は、どう言っていますか?
A 「ありえない」と言っています。
  今までの言論の自由がなくなります。
  さきほど、4つの犯罪の要件を言いましたが、
  実際は定義がされていません。
  どこまでしたら香港を分離することになるのか、
  何が政権転覆なのか、
  どういう行為がダメなのか、しっかり定義されていないので、
  政府がダメと言えば、その時点で逮捕される可能性があります。
  (スローガンを書いた)Tシャツを着ただけで
  逮捕された人もいますので。
  これからどうなるか、だれにもわからないです。
 
Q この法律のターゲットは?
A リーダーがターゲットです。
  ニュースでも流れてきましたが、リーダーの3人は、
  グループから一旦脱退しています。
  危ないからです。
  ターゲットにされたら、国家安全法により、
  香港で逮捕して中国に連れて行き、起訴と裁判ができます。
  香港ではなく、中国に引き渡されて、そこで裁判が行われます。
  香港は(最高刑が)終身刑ですが、中国には死刑もあります。
 
Q この法律のいちばん怖いところは?
A 国家安全法は、ほかの法律よりも優先されます。
  今までの香港の法律は全部、意味がなくなります。
 
Q 日本の人に知ってほしいことは?
A 香港人でなくても、
  香港圏内に入った瞬間に
  逮捕される可能性があります。
  外国人であっても。
  日本で「香港独立」というバナーを
  上げるなどの行動をした人が、
  香港に旅行に来て、
  入境した時点で逮捕される可能性もあります。
 
Q 外国人もターゲットになる?
A そうですね、全員。
  香港に行くだけで逮捕されることもあり得ます。
 
Q あなた自身は香港に帰れそうですか?
A 帰れないことはないですが、現時点では危ないと思います。
 
Q どうなっていくか見ないと、最初は怖いですか?
A そうですね。先が見えないので。
  初日に、この法律で逮捕された人が10人いました。
  これからどうなっていくか、未来が見えないですね。
 
Q 香港の人は、どうするんですか?
A みんな、まだ考えていると思います。
  この法律ができて1週間もたっていないからです。
  みなさん、同じことを言っています。
  「香港は死んだ」
  「香港は死んだけれども、香港人は死んでいない」
  今までがんばってきた人たちは、
  香港が好きだからこそ、がんばってきた。
  「香港が自分の家」と思っているからこそ、
  がんばってきたので、
  香港の未来がうまくいってほしいと思っています。
 
Q これから、どんなことができますか?
A 言論の自由があるからこそ、デモをします。
  この法律では、デモをするだけで犯罪になります。
  デモをして逮捕されるか、家にいるか、
  外国に行くかの選択です。
 
上田)
いかがでしたか。
香港の問題は、これからも続けて伝えていきたいと思います。
Youtubeになるかもしれません。オンエアになるかもしれません。
今後もどうぞチェックしてください。

2022年3月7日放送

『核の脅威~ロシアのウクライナ侵攻』
防衛ジャーナリスト 半田滋さん

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