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春日大社 国宝殿へ
「黒漆(こくしつの)太刀(たち)」を見に行ってきましたよ!

今回の「コン遊記」は奈良・春日大社の国宝殿にお邪魔しました。
 
昨年、「春日大社に古くから伝わっていた黒い漆で塗られていた太刀、9本のうち3本を人間国宝・本阿弥光洲氏に研いでもらったところ、いずれも国宝級のクオリティーを持つ太刀であることがわかった」というニュースが流れました。
 
黒漆を塗りつけられていた太刀は、全体が錆に覆われパッと見ではそれほどの名刀には見えなかったため、これまで放置されてきたのだとか。
 
現在、春日大社の国宝殿においてそれらの太刀が公開されているということを知った、刀大好き・コンちゃんは「ぜひ見たい!」と希望し、今回のお出掛けとなったのでした。
 
ちなみにこれらの太刀は平安時代(1283年)に北條氏により春日大社に奉納されたとされており、うち1点は当時の名工、延寿国吉による名刀であることがわかったそうです。

今回は閉館後にも関わらず、特別に展示品をみせていただきました。
どうです?暗がりの中に光り輝く刀たち!
名刀達が光の反射を抑える特別製のガラスに囲まれ展示されていました。

なおこのガラスはあまりにも透明すぎて、ガラスケースの存在に気付かぬほど。
渡辺さんは近づき過ぎて「ゴン!!」とお顔をぶつけてしまったのでした。

「え?これ、ガラスが張ってありますのん?見えませんやん!」

<黒漆皮包太刀>

今回、本阿弥氏が研磨した3点のうちの1点目。
平安末〜鎌倉初期にかけてのもの。古備前の作と考えられているそうです。

古備前とは平安末から鎌倉初期の備前鍛冶を総称した呼び名で、友成や正恒などの名工が有名ですが、この太刀には記名がないため、どの刀鍛冶の作かは特定できていないのだとか。

<黒漆山金造太刀>

3点のうちの2点目。こちらも古備前の太刀であることが濃厚。
専門家によるとこちらも相当のクオリティーの高さだとのことです。

<太刀身 銘国吉>

そしてこちらが3点目。

刀に印字されている書体から、元徳年間(1329〜1331)に活躍した名工、延寿国吉による作と考えられるそうです。

刀身のそり具合など独特のフォルムも特徴で、国宝級の完成度とのこと。

近づいて握りの部分をよく見てみると…ありました!
「国吉」と刻印されているのがわかります?

刀は研いでいくうちに刀身がどんどん細くなっていきますが、この太刀は新品そのもの。

握り部分と刀身の境目に段差があるのがわかります?

この部分を“生ぶ刃”というそうですが、これだけの量の生ぶ刃が残っている刀は大変に貴重なのだとか。

熱心にお話を聞き、約1時間にわたってじっくりと鑑賞したコンちゃん。

(写真には写っていませんが)学芸員の渡辺さんが、丁寧に説明をしてくださいました。

刀の美しさをたっぷり堪能した後、午後5時半に奈良を後にした一行は梅田に帰阪。
夕ご飯を一緒にいただき…

最後はなぜか、近くのお初天神の境内で渡辺さんと山川マネが記念撮影。
山川マネは写真撮影用の顔抜きパネルを見かけると、必ず撮影をするのです。

その様子を見ていたコンちゃんはひと言。「お前ら、妖しすぎるわ!!」

なお、コンちゃんが今回、見せていただいた名刀は3月一杯まで春日大社の国宝殿にて一般公開されているということです。