09月22日
こころのスイッチ

「若返り現象」


あした通信社

介護離職を回避?  お話:松本達士さん(医療法人健正会事務長)


介護離職する人の数、年間10万人。
仕事と介護の両立をはかろうと奮闘する人たちを多くみてきた大阪市住之江区の医療法人健正会事務長の松本達士さんは、現実は厳しいと語ります。国は、在宅介護の流れを進めようとしますが、在宅では食事、トイレ、着替えなど24時間、家族がケアすることになります。勿論、在宅サービス、訪問看護など整備は進んできてはいますが、限界があります。仕事をしている場合、夜中のトイレの介助、薬のケアなど、まともな睡眠をとれないまま働き続けることは本当に困難です。
その上、介護生活はあるとき突然始まります。責任感の強い人が、まず仕事をやめよう、と思うケースが多いようです。でも、中にはもう少し具体的な情報を持っていたら、仕事を辞めずに済んだのに、とあとで後悔する場合もあるのです。
たとえば、特別養護老人ホームは待機している人が多くて、希望しても何年も待たされてしまう。入りたくても入れないに決まっている。そう思っていませんか?
確かに、今は原則、要介護3以上でないと入れなくなっているので、それは大きな問題ですが、待機者がいる特養は減少してきています。今、地域によっては待機者がいないところもあるそうです。ですから、無理だと決めつけないで、まずはご自分の地域の実態を正しく掴んでください。
またショートステイという選択肢もあります。ショートステイとは、短期的に施設に入所し、介護支援を受けるサービスです。介護保険が適用される施設もありますし、適用されない有料老人ホームもあります。
施設への長期入居が難しい場合、まずはショートステイで試してみる方法もあると、松本さんは教えてくれました。できれば切迫していない時期に、早目にショートステイ体験をしておけば、どの施設の食事がいいか、どんなサポートをしてもらえたか、など自分に合う施設を見つけ出せます。
大切なのは、自宅か、施設か、といった二元論にはまりこまらないことだそうです。たとえば松本さんの施設に近い商店街で働く男性は、母親を施設に入居させ、毎日、夕食時には母の食事介助をする、ベッドに戻って会話の時間を持ったあと、もう一度仕事に戻る。そんな生活を十数年続け、最後までそこで見送ったそうです。働きながら、介護の一部をになって、お母さまとの時間を大切にすることができたケースですね。