10月06日
こころのスイッチ

「おしゃべりの健康効果」


あした通信社

がんライフ2  ゲスト:川崎由華さん(一般社団法人がんライフアドバイザー協会代表理事)


 がんと診断されたとき、どのように社会生活を続けていこうか、という悩みを誰もが抱くことでしょう。
 一般社団法人がんライフアドバイザー代表理事の川崎由華さんは、病院を拠点に、そんな患者さんや家族の方々の話しを聞き、相談にのっています。
 経済的な問題や、仕事をどうやって続けていくか、など社会生活に関わる悩みは多岐にわたります。
 住宅ローンをどうやって支払い続けるか、もすぐに迫ってくる問題です。毎月何万円という金額を何十年かかって返済する、という計画に黄信号が灯り、大きな不安に襲われるケースもあります。仕事の仕方が変わり、収入が減っても、それまでと同じ金額を返し続けなければいけないと思うと、銀行が味方より敵であるかのような感覚になる方は多いそうです。自宅を売却しなければいけないのではないか、住むところがなくなるのではないか、と不安は増大していきます。
 けれども、銀行で住宅ローンを組む際には、必ず団体信用生命保険に入っています。ですから銀行に、病状や治療の内容をしっかりと伝えれば、返済計画の組み直しを嫌がることはないし、当面の負担を減らす計画に変更できる、と川崎さんは言います。
 といっても、金融機関と話し合うことに精神的な負担を感じる方もいるでしょう。そんなときも、具体的にどのように話を進めればいいのか、をがんライフアドバイザーに聞くこともできるわけです。
 また、周囲は治療に専念すればいい、と気遣うけれど、本人は生きがいを持って働き続けたい、と意識にギャップが生じるケースもあります。そんなとき、川崎さんは「ご本人の気持ちを一番に考えていきましょう」とアドバイスするそうです。
 窮地に立たされたときに話を聞いて、専門的な立場からアドバイスをくれる存在。「がんライフアドバイザー」にメールでアプローチして、自分が相談できるアドバイザーを紹介してもらうことも可能です。