02月02日
こころのスイッチ

「『介護殺人』その実態」


あした通信社

介護に関するリスナーさんからのご質問、その1。


 リスナーの皆さんに、介護に関する質問を頂きたいとお願いしたところ、多くのお便りを頂戴しました。ありがとうございます! 出来る限り、ご質問にお答えしていこうと思います。

「79才の母と二人暮らしです。母は、要介護度3です。普段はヘルパーさんに来てもらいながら、私が家にいるときはできる限り、母の身の回りの世話などをしています。
 でも、仕事をこれからも続けていくべきかどうか、悩んでいます。今勤めている会社は理解があって、出張や残業を極力避けてくれているのですが、このままずっと迷惑をかけ続けたくないとも思います。
 会社を辞めて、バイトをして時間を作って、母の介護をする方がいいかどうか、真剣に考えているところです。
施設入居も考えましたが、ショートステイしてみたところ、帰ってきた母のテンションが下がっていたので、施設に入ることに踏み出せずにいます」

 医療法人・健正会事務長の松本達士さんのアドバイスをご紹介しましょう。
大切なポイントは、長期にわたって継続できる体制を作ることです。お母さんのためにできる限りのことをしたい、と思う気持ちはよくわかりますが、気持ちだけでは続けられません。
また、お母さんの介護が終わるときのことも考えてください。仕事を今やめた場合、もう一度、仕事に戻ることはできるでしょうか?介護生活が終わっても人生は続きます。仕事が得られなければ、ご自身の生活が経済的に成り立たなくなってしまう恐れもあります。介護に一生懸命になっていると、自分のことが取り残されていることに気づけないのだそうです。
介護離職してしまうのではなく、施設に任せることができることは、どうぞ任せて、自分自身の生活を大切になさってください。
ショートステイでお母さんのテンションが下がったのには、何か理由があるはずです。そのことを率直に施設に伝えてみてはいかがでしょう、すぐに解決できることかもしれません。お母さんに合わない施設だとわかったら、遠慮せずに違う施設を試してみればいいですよね。

あなたの質問に、またお答えしていこうと思います。