2015年

12月20日

「旭ポン酢」でおなじみ、株式会社旭食品創業時のエピソード

先代の教えを忠実に。その精神は商品に息づく。

ゲストは『旭ポン酢』でもおなじみ、株式会社旭食品の代表取締役 高田悦司さん。
今週は会社創業当時のお話に遡ります。

「先代である父親が戦後まもなく会社を設立しました。
昭和23年でしたね。
もともとは乾麺を加工する会社からスタートして、そこから麺をつける、つゆやだしを作り始めたが今の原型ですね」

社長が物心ついたころにはすでにだしをメインに作る会社になっていたそうです。
「麺、つゆの他に中華丼の素のレシピなんかも残っているんです。
研究熱心でしたね。
いろんな可能性を探っていたんだと思います」

他社との差別化のために素材を天然ものにこだわったこと、後に大ヒット商品となるポン酢はかんきつ類を他社に比べてふんだんに。
こういったこだわりがヒット商品を生むのかもしれません。
その結果、味にうるさい関西人が気に入ってくれた『旭ポン酢』。
圧倒的に関西で消費され、その数およそ7割。
これだけのヒット商品をさらに広めるべく事業の拡大ということをされたのでしょうか。
「先代の教えなんですけどね、“細く長く、目の届く仕事をしなさい”
これなんです。
事業拡大も考えたことはありましたけど、そうしたら今の商品が保てなくなる」

この想いは先代から現高田社長、そして3人の息子さんが引き継いでいます。
「ポン酢を使っていろんなメニューもありますよ。
餃子のたれや焼肉に使っていただいていますし、炊き込みご飯に少しポン酢を入れる。
酸味があるからいつもより多めに食べてしまうんです(笑)
うちのポン酢三兄弟がこれからの商品展開を考えてくれています」

変わらぬ想いは食卓から。
「細く長く、目の届く仕事」とはそんな身近な食卓から生まれるのかもしれません。
ご自宅の食卓にはいつも息子さんたちが作った、新商品の試作品があるそうです。

竹原編集長のひとこと

企業さんにおいて後継者がいらっしゃるのはとても心づいよいですね。
しかも3人も!
これからさらなるヒット商品が生まれる日も近いのではないでしょうか。