2016年

3月 6日

生活になくてはならない水道。その蛇口の先にはこんな技術がつまっていた。

農業・工業をはじめ産業全般で無くてはならない水道事業のプロフェッショナル、株式会社光明製作所 代表取締役社長 金村時喜さんが今週のゲスト。
光明製作所はあるものを作っておられる会社なのですが、それは果たして…。

「うちはいわゆる給水器具を作っているメーカーなんです。
水道の本管は道路の下などにあって、私たちはそこからの分水栓をメーカーとして作っています」
無くてはならないとは、このことだったのです。

「この器具なんですが、自治体によって仕様が違う。
だからうちのような会社がモノ作りするんです。
実は何千という製品があるんです。
8年に1回取り換えですからね。
取り換え機会も多いですね」
現在、その数なんとおよそ570もの都市の自治体と取引があるそうです。

しかし、自治体によって仕様が違う製品を、数多く作るということは大変なのでは?
「蛇口からは、2kgの水圧の水が出ているんです。
戸建はもちろん、マンションは全ての階も均等にしていかねばならない。
そうすると色々と試験をしなければならない…。
それで結局、自社で実験室を作ろうということになりました」

実際に水を流しながら、器具がどういう性能を発揮しているのかを見ることができる実験室だそうで、横に流す実験のみならず、高層ビル用も制作。 なんと縦長18mという巨大な実験装置を製作したそうです。

その甲斐あって、社員が浪花の名工を取得。
「給水器具は銅合金で出来ています。
1200度で溶けるのですが、それを型の中に流し込んで鋳造。
一瞬にして作り上げるんです。
それを研磨して機械加工して組み立てていく」
エアコンなど使えない環境での製作だそうです。
かなりの重労働の中、製品が生まれます。

「私の会社はもともと鋳造から出てきた会社なんです。
だからイチから製品作りまで一貫してできる。
これからも多くの都市で使ってもらえるオンリーワンを作りたいですね」

私たちが常日頃使っている蛇口の奥には、そんな技術の集大成が組み込まれているのです。

竹原編集長のひとこと

浪花の名工に代表されるように、技術に裏打ちされていることがわかりますね。
水資源が豊かな日本だからこその会社です。