2016年

5月22日

霧、それは世界に類をみないユニークな商材

先週に引き続き、ゲストは産業用スプレーノズルのトップメーカー・株式会社いけうちの執行役員社長・村上慎悟さん。
霧の専門家“フォグエンジニア”として新たな試みを数多くされています。

創業は今から62年前。
現在は名誉会長である池内博さんが始められたそうです。
「最初は貿易の商社でした。
創業者はとても負けん気が強くて、“日本の商品は世界に負けていない”
そんな気概で商売をしていたようです」

取り扱っていた商品の中でセラミック製の紡糸口金があったそうです。
この商品の評判が良かったそうです。
「商社からメーカーに転じた時に何を作るか考えたんですね。
いろんな口金を作った中でスプレーノズルを作ったんです。
それで農業をされている方に使っていただいて、農薬を噴霧してもらった。
セラミック製は摩耗しにくく、耐久性も高い。
そんなことからオーダーが来始めたそうです」

1979年に10μm以下の霧を作ることに成功。
“スプレーノズルのいけうち”から“霧のいけうち”へと変革するのでした。
「“霧を商材にする”ということになったんですね。
欧米にもともとノズルはあった…しかし精度が…。
我が社は精度保証を付けた。
そして性能の説明もしっかりとしました。
このぐらいを粒をこの範囲に…というように」
もともと創業者の池内名誉会長は海軍の技術出身だそうです。
精度にこだわる日本人ならではのきめ細やかさが商品に表れたのでした。

霧を商材にする、という新しい発想。
時代とともにどのようなニーズも変わるのでは?
「そうですね。
エレクトロニクス産業、車産業、ヒートアイランド…時代によって霧の活躍するシーンは様々です。
だからこそ研究開発には力を入れています。
霧を使って何ができるか、我々からの提案をさせてもらう。
もともと水がもっている力。
霧にしてその力を最大限に引き上げる」

聞けば霧を使った水耕栽培もあるとか…?
「水をなくして霧を充満させるんです。
根が空中に浮かんでいて、その霧に養分を含ませる。
使う水が1/10の量になって食糧問題、水資源問題にもアプローチできます。
すでにトマトとレタス、イチゴで実証しているんですよ」

加湿の分野でもウイルス対策として霧が活躍。
高齢者の施設で加湿をすることで粘膜を強くし、ウイルスを不活性にする効果があるのだとか。
霧の可能性を追求し続ける、霧のいけうち。
さて、今後は…?
「もちろん海外は視野にあります。
霧ビジネスは世界でも類を見ないものです。
霧と云えば、日本の霧のいけうち。
創業者の想いをさらに強く広く伝えていきたいですね」

チャレンジ精神で独創性の高い製品を生み続けている、霧のいけうち。
その霧の力は産業や地球環境、食生活にまで。
霧というユニークな商材は時代とともに変化していきます。

竹原編集長のひとこと

霧の会社ですがとても晴れ晴れしい。
人と違うことをしようという想いが元気を生みますね。

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