2017年

11月19日

ものづくりで地域も創る

ゲストは住宅用太陽光発電でおなじみ、ゴウダ株式会社の代表取締役社長 合田順一さん。
業界全体の底上げにもつながる太陽光発電システムの設置技術などを習得する学校の設立など、先を見据えた活動をされています。
業界への貢献度は計り知れませんが、さらに地域貢献も。

「本社ビルの1、2Fが本屋さんになっています。
本社ビルを作るときに地域に恩返しをしなければいけないと思いまして。
カルチャー&エンターテイメントとして、本や文具、雑貨、DVDソフトなどが揃います。
400坪の広さに20万冊ありますよ。
他にもクリニックが入っていたり。
3Fにはホールを設えて、イベントも開催しています」

現在は27もの工場を擁するゴウダ株式会社。
地方で工場をもつということは簡単なことではないはず…。
「そうですね、難しいです。
土地を買って機材を入れて、人を使う、商品を生んでいく。
これが基本なんですが、続かないと次の展開につながりませんから。
モチベーションを高めるためには、社員と顔を合わせるということが大切だと思います。
テレビ会議も早くに取り入れて各工場とやりとりしています。
その当時からするとかなりの投資でしたね」

社長ご自身が工場に出向かれることはあるのでしょうか?
「今でさえ回数は減りましたが行っています。
東北工場は20周年を迎えたのですが、その時は夫婦で行きました。
行くと心打たれるものですね。
建ててから20年。
そこに人が行き交って、様々なやり取りがあって20年も動き続けてくれた。
やはり心です。
地域の人を大切にしたい気持ちは東北でも茨木でも同じです」

世の中では人材不足と言われていますが、ゴウダ株式会社はいかがでしょう?
「CMを7年間放映し続けています。
そもそもが会社を認知していただくためにです。
実はその頃から採用が増えました。
環境、エネルギーの分野に注目が集まった時代、そこにCMというきっかけが重なったというタイミングでした。
CMなどで知ってもらうと社員の親御さんからすると安心材料の一つになるんでしょうね。
認知もいただいていますし、“あのCMの会社”と嬉しいお声をいただいています」

ちなみにゴウダ株式会社の社員の平均年齢は30歳前後だそうです。
人といえば後継者のことも。
「うちはありがたいことに子どもは5人、孫が14人。
金融や住宅会社に行っていた子どもたちが入社してくれました。
しかし、息子だから後継になれるとは限らない。
社員の数倍働かないと…。
社員から認められる後継者にならないといけないと思っています。」

合田社長が見つめるこの先のビジョン。
それはゴウダ株式会社の後継者の方が向き合う事業となりますが…。
「ものづくりと施工技術を推し進めて行くということですね。
ゼロエネルギー住宅、非住宅の建物。
私たちができる仕事はたくさんあります。
技術を磨いて未来を作って行きたいですね」

事業と地域と向き合って、未来を作る。
未来を考えるということは、同時に私たちが暮らす地域も考えることに繋がるのかもしれません。
ゴウダ株式会社のものづくりは続きます。

竹原編集長のひとこと

これをやって儲けるではなく、業界や地域のために動くとビジネスとして育つ好例です。
社長が明るくされていると次につながりますよね。