2019年

7月21日

オーダーメイドするこれからの医療

先週に引き続き、医療法人龍志会 IGTクリニックの院長・理事長の堀信一さん。
マイクロカテーテルを使った最新の癌治療について、さらにはセカンドオピニオンについても伺いました。
改めてIGTクリニックについて伺っていきましょう。
「2002年にりんくうのゲートタワービルで開業しました。
18年目になります。
ビルの中よりも緑を感じられる場所をということと、医療機器の搬入もビルの中ではしにくいということで今の場所になりました」。

堀さんは早くから医療に携わることを目指しておられたのでしょうか?
「実は元々は飛行機が大好きでして(笑)。
YS-11という飛行機が好きでして、それまでその飛行機を作っている会社を目指していたんです。
ある時に会社がなくなりまして...。
高校3年のタイミングで方向転換して医療の方へ進むことにしました」。

長年の夢を諦めたことはショックだったのでは?
「それはそうなんですけれど、ちょっとした縁がありまして。
以前、八尾市民病院に勤務していた時に飛行機をお持ちの方と知り合いになりまして。
横には八尾空港。
知り合いもいる...。
病院に勤めながら苦労して航空機免許をとりました。
120〜140時間飛ばなければならないんです。
アメリカで集中的に飛びました。
体力的にもしんどい教習を受けて、「わざわざ休みを取ってまでなんでこんなことやってんねん」と思いながら免許を取りましたよ(笑)。

時を経て夢を叶えられたということですね。
「飛行機はその後のいろんな勉強になりました。
医療もパイロットも人の命を預かるということは同じです。
パイロットはお客様と乗務員の命を預かる。
離陸前には自分の目でも確認しますし、チェック項目があって安全性の担保があります。
医療の世界にはこういった安全性の担保が行われていないことがまだ多いと思います。
飛行機のこういった管理や安全性の確認は、医療事故を極力防ぐことにも役立っていると思います。
どうやってミスを防ぐのかというもの人間の知恵ですから」。

これからのビジョンはどう見ておられますか?
「医療の世界は日進月歩です。
分子標的薬ができたおかげで、過去の10年とこれからの2、3年の進歩が同じぐらいかもしれません。
少し前なら免疫治療の信頼度は低かったのですが、オプジーボ(免疫治療薬)ができてから遺伝子治療や再生医療もどんどん広がりつつあります。
社会全体がオーダーメイド治療に向かって変わっていってますね。
さらに私たちは関空に近いだけあって海外の人たちに向けての医療も積極的に行っています。
その国の治療よりも私の治療のレベルが高いからお越しになるわけですが、腕を磨き続けることが率直なレベルアップにつながります。
病院としてはホスピタリティの整備をさらに進めて、医療ビジネスとしての将来性も図っていきたいですね」。

空の玄関口・関空近くにあるIGTクリニックは、世界の患者さんと寄り添う病院なのでした。

<プレゼント>
堀信一さんの著書「 なぜ関空に世界中からがん患者が集まるのか?」をサイン入りで5人の方にプレゼント!
≪ 宛先 ≫
メール:akarui@mbs1179.com
FAX:06−6809−9090
ハガキ:〒530-8304 MBSラジオ 「日本一明るい経済電波新聞」
「 IGTクリニック プレゼント 」係
*当選者の方の発表は商品の発送をもってかえさせて頂きます

竹原編集長のひとこと

番組ではものづくりの話が多いですが、
今回の院長のお話は技術を磨いて自分のオリジナルの技術を磨く。
さらにおもてなしの心も。
ものづくりとの共通点も感じましたね。