2020年

8月23日

自社オリジナルホイールはデザインから販売まで一貫 

今週のゲストは株式会社ワークの代表取締役 田中知加さん。
ものづくりの街・東大阪にあって車のアルミホイールを作っておられます。
「間違っっても台所にあるアルミホイルではないですよ(笑)。
自社オリジナルブランドで、製造販売、デザインも全て自社で行なっています。
車をご購入いただいて、そこからドライバーさんの表現としてカスタマイズしていただいています」。

パンフレットを拝見するとレースにも?
「そうですね。
レースにも協賛させていただています。
レースなので勝利を分かち合うというのも大きな目標なのですが、その過酷なレースに耐えうる強いホイールを作ることが目的でもあります。
車の足元、命を預かっていますから。
車のオシャレだけでなく機能部品という意識も高く持っています」。

レースといっても様々なものがあるのでは?
「速く走るレースと、ラリーのように高い耐久性が求められるレースもあります。
速さを求められるときは丈夫で軽い素材を使いますし、耐久を求められる時にはより強い素材を使います」。

こういった形で企画、デザイン、製造販売が一貫となったメーカーさんは珍しいのでは?
「そうですね、珍しいタイプだとおもます。
今年の目標としてその組織力、コミュニケーションを高めてAIに負けない人間の力を見せようと思っています。
こういう形の組織づくりをした先代の父の力だと思います。
元々は少人数で自社工場も持たずデザインを、というところからなんです。
すぐに内省工場にしてそれを売り歩く営業拠点をと変革します。
当時の車市場が広がった波にのれたのだと思います」。

自社開発ならではとして、社員の皆さんは様々なシーンで活躍されているのでは。
「連携は密にやっていますね。
北海道から福岡まで営業所があるのですが、営業マン達はお店に伺って、鋭敏はアンテナを張ってトレンドを見るわけです。
今後、どんなニーズが生まれているのか。
今、キャッチすると遅いわけです。
その次を掴むべく社内で話し合って、製作に進めていきます。
モノが生まれていく過程は楽しいですね。
持ち場は違いますが、目的は一緒。
野球のようです。
会議の中での笑い話ですが、"イチローでも3割、7割は失敗している"。
失敗をすることを恐れないで進んで、失敗から何か学ぶようにしています。
"体力があるうちに失敗しよ"と言っています(笑)」。

お仕事を進めていく中でテーマはありますか?
「元々は経営理念があったんですが、学校の生徒手帳に書いているような言葉だったんで(笑)。
この度、刷新しました。
コミュニケーション、組織力、みんなの力で作り上げていくという内容にしました。
先代の父がつけた社名の"WORK"ですが、よく使われるのは仕事、働くという意味ですよね。
先代も"働いて儲けるんや"と口ぐせのように言っていました。
でも先代は他の意味が社名の真意だったんです。
辞書でいう後ろの方に"作品"という意味もあるんです。
この由来からワークホイールというものは芸術作品であるということを打ち出しました。
そしてそれを作るスタッフは全員主人公。
この主人公達がお客様に感動を与えるのが使命、と打ち出しました。
新商品が生まれるときは私もワクワクドキドキ、感動させてもらっています」。

チームワーク、オールワークでお仕事を進めていらっしゃいます。
会社の歴史は次週に続く...。

竹原編集長のひとこと

社長の明るいキャラクターが社員の皆さん全員を一つにしているような気がします。
いろんな話ができる環境はものづくりに大切です。