2020年

9月 6日

中小企業の星 人工衛星『まいど1号』の軌跡

今週のゲストは株式会社アオキの取締役会長 青木豊彦さん。

竹原編集長とは旧知の仲。
「久しぶりです」と始まりながらもトークはすぐにトップスピードに。
「講演やお仕事で全国に行かせてもらいますが、大阪の人間は会話力が違いますよ。
子どもの頃から会話、挨拶ができていると思うんですよ。
この昨今、リモート会議がありますが、会話力がモノを言います。
大阪の時代でっせ(笑)」。

株式会社アオキといえば、かの有名な人工衛星『まいど1号』ですが、そもそものお仕事は?
「航空機の部品の製造です。
ボーイング社の認定工場なんです。
これ、実はなかなか認定されないんですよ(笑)」。

その航空機の部品からなぜ人工衛星に?
「あの当時、そんなに景気も良くなかったんです。
そしてものづくりの仕事は3K(きつい・きたない・きけん)といわれたり。
どうにかせなあかんと思いながら、先輩の会社に「青木、見てこい」と言われて、いろんな会社を見て回ったんです。
そうすると確かに景気が悪いけれど現場に若い子がおらへん。
そこから"若い子に来てもらえる町・東大阪を作る"となりました。
最初、飛行機を作る話もあったんですが、ロケットへ。
でも考えたら飛行機よりロケットの方がもっとお金がいる(笑)。
そこから相談を重ねていくとロケットより人工衛星やったら作れるんちゃうか、と」。

そこから実現までに多くの書類申請などにも大奮闘。
「若い子が張り切ってやってくれたんですよ。
海外からも来てくれたりね。
一枚岩で取り組みました。
うちの会社だけでなく色んな人が集まって来てくれました。
振り返ってみても出会いやご縁が繋がった瞬間でした」。

人工衛星ですが、失敗などの怖さはありませんでしたか?
「ありませんでしたね。
絶対できると。
JAXAのみなさんにもとても助けてもらいました」。

その後、この『まいど1号』の成功から新しい産業として医療機器にも取り組むことに。
会社の歴史は次週に続く...。

竹原編集長のひとこと

宇宙に浮かぶ人工衛星はまさに希望の星です。
青木さんの人間力がみんなの心を動かして大成功しましたね。