2020年

10月11日

人がつなぐ"宝石箱" 多角経営の核は"人"

先週に引き続き、ゲストは株式会社豊興の代表取締役 堀川顕広さん。
物流、倉庫から自社LEDの開発、介護の仕事まで多角的に経営されています。
創業はいつだったのでしょう?
「現在につながる運送業の創業は昭和28年です。
その前は炭を作っていたそうです。
その当時はガスの代わりに炭でした。
その炭を配送するために当時からトラックを所有していたそうです。
ガスが普及すると同時に炭の需要がなくなって、さてどうしようかと...炭の配送に使っていたトラックがあるから、これで配送を...というのが始まりだそうです」。



堀川さんが入社されたのは?
「今から39年前ですね。
大学を卒業してから1年だけ商社にいました。
その後、物流の豊興に入社しました。
商社ではあまり肌が合わなかったんですが、この会社は合いましたね。
最初、現場に配属されるのですが、体を使ってする仕事が楽しくてたまりませんでした。
この会社の一族でもありませんでしたから、いちプラットフォームの作業員からスタートしています」。

その後は順調に?
「入社して10ヶ月で札幌へ。
3年足らずで次は福岡へ転勤しました。
当時、27歳だったのですが、最年少で所長に任命されました。
8年間福岡にいました。
赴任した時に従業員が7人ほどだったのですが、福岡から転勤する時は30人を超えていましたね」。

すごい活躍をされたんですね。
「福岡時代の思い出ですが、責任者の私が配送する運転手よりも給料が低かったんです。
2年間、私が一番、給料が低い。
それを私は"堀川、成績が悪かったらいつでもクビにするで"と言われているみたいで(笑)。
プレッシャーでね。
3年目に社長がやってきまして「堀川、すまんなぁ」と(笑)。
そこからドンと給料を上げてくれました。
若造にいきなり高給を渡して調子に乗るかもしれませんし、ドライバーとの兼ね合いもあります。
試されていたのかもしれませんね」。

社歌があるそうですね。
「65周年の記念事業をしましてね。
大きなホテルを借り切って、宴会をしました。
札幌から福岡まで従業員はもちろん奥さんも子どもも招待しました。
4、500人ほどの大パーティでした。
盛り上がりすぎて時間が押しましたね(笑)。
65周年の記念ソングを僕と作ってくれたソングライターと歌う予定だったのですが、私"みんなあがっといで〜"というと、社員がこぞってステージに集まりまして(笑)。
みんなでこの『みんなの宝物箱』を合唱しましたね」。

社員さんも楽しそうですね。
「部活もあります。
私も参加していますが、サーフィン部、あと野球部、サッカー部などなど。
会社からも補助をしています。
コミュニティの場を広げて仕事に繋げていってもらえればと思います。
他にも事故防止キャンペーンも従業員が自主的に動いてくれたり、前向きに動いてくれるのでありがたいですね」。

これからのビジョンはどう見ておられますか?
「一にも二にも、人だと思うんです。
例えば事業所のドライバーの中で事故防止のインストラクターを作りました。
交通事故は知識の無さと意識の無さが絡み合って起きるものだと思うんです。
そのインスタラクターとコンサルタントから知識と意識を高めていっています。
人を育てて、育って、事業も広がっていくと思います」。

人を大切にして、人の手による物流、商品を大切に。
人が繋げる和はさらに大きくなります。

竹原編集長のひとこと

働く人を、そしてお客さんを。
人を大切にするって大事なことですね。
全ては人から始まりますね。