2020年

11月22日

けったいなことを続けて未来を創る

先週に引き続き、ゲストはサナダ精工株式会社の代表取締役社長・眞田和義さん。
大手100円均一ショップでもお馴染みの商品をお作りです。
会社の歴史を伺っていきましょう。
「父が創業者です。
父はプラスチックメーカーに勤務していましてそこから独立しました。
最初はクリーニングで使うハンガーを作っていました
小学1年生だったので作業を手伝っていましたね。
ある時、東京で100円で売られているものが流行っているということを聞いたそうです。
スーパーの入り口なので売られていた催事の商品でした。
実はこれが100円均一ショップの原型で、その後、バブル崩壊後に空き店舗がたくさんできた影響でその店舗跡に100円均一ショップがたくさんできました。

その後、100円均一ショップが普及するごとに会社の売り上げを伸びて行ったそうです。
うちは企画販売、ファブレス。
共存共栄です。
ホームセンター向けの仕事もしたいし、工場もを持ちたい。
土地を探すと千早赤坂村に行き着きました。
100円ショップのルールがあって。基本返品は無し
安い商品だからこそ物流のコストがすごい。
製造会社さんが奈良にあって、納品も便利という点も大きかったですね」。

眞田社長はすぐ入社されたのでしょうか?
「うっすらと家業をするのかなぁと思っていましたね。
2015年に100年ビジョンを定めまして、会社のキャラクター・サナダくんも登用しました。
100年続くような会社にしたいんですね。
社員と進むべき方向などの話し合いを重ねました。
以前、創業者である父がホテルで社員を前に「この先10年、20年と...」と挨拶していました。
現在、父は亡くなってしまいましたが、遠く未来まで続けたいということは共通の認識だったと思います」。

サナダくんデビュー後の評判はいかがでしたか?
「何なん?とよく言われました(笑)。
ずっと"けったいな会社になりたい"と思っていましたので、けなすと言うより、褒め言葉と思っていました。
だから今もずっとけったいなこと考えています」。

社員さんとのコミュニケーションも良好そうですね。
「商品は原油価格に左右されます。
さらには中東の情勢にも。
我々のアキレス腱は石油ですから。
しかし、利益が伸びると幸せの配分はしますよと話しています。
社員もありがたいことにフランクに話してくれています。
課題は色々とあるんですが、会社と自分の方向があっていると思います」。

この先のビジョンをおしえてください。
「100年後のイメージはもちろん、30年後、10年後のイメージも持っています。
10年後はニッチなところを見ていこうと思います。
ニッチだけど世界規模でいうと大きい。
30年後は物語企業に。
ものづくりだけでなく、ものを作れる。
100年はライフスタイルをデザインする会社を。
さらにサービスであったり、コンテンツであったり。
千早赤坂村の古民家を再生して異業種交流をしたり産学官も交流もしたいですね」。

ものづくりの先に未来も作るサナダ精工株式会社でした。

竹原編集長のひとこと

100年後は誰もわからない。
でも独自の"けったいなこと"をすることで進んでいける。
そのパワー、見習いたいですね。