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1月10日
今週のゲストは株式会社新免鉄工所の代表取締役社長 新免謙一さん。
鉄工所ではどんなものをお作りなのでしょうか?
「ものづくりは溶接だとかイメージされると思いますがうちではそれはできません(笑)。
金属の表面処理の仕事にしています。
メッキというますのは亜鉛が溶けたものに品物をつけて行います。
それでいうと大きさが限られていますが、 私どもは陸上輸送できる大きなものに処理を施しています。
鉄をサビから守るためには下地をキレイにする加工なのですが、例えば女性のお化粧も素肌のままお化粧をしてしまうとノリが悪いと思うんです。
まずはクレンジングをされると思うのですが、私たちの仕事はまさにそれ。
それをブラストと言います。
砂つぶを吹き付けて表面をキレイにして目見えない表面処理、ざらざら加工にします。
塗り付けるものを付着させるために表面積を増やすわけです」。
そのブラストをすることでどんな効果が?
「長い時間使っている機械も新品のようになりますし、安全に関わるところなどは最近、防食のスペックが上がってニーズもいただいています。
例えば有名なところで言うと明石海峡大橋、高速道路の渋滞表示板や道路のジョイントや歩道橋も加工しています。
海浜地区にある航路標識や高速道路もそうですね。
冬に使われる融雪剤は塩分がありますの金属を錆びさせます。
その補修も携わっています。
『はやぶさ2』のアンテナの加工もさせていただいたんですよ」。
そんな大きいものをどうやって加工されるのでしょう?
「大きい部屋に入れて、消防車のホースのようなもので吹き付けます。
機械でやるとまばらになることもありますので人の手でやっています。
もちろん機械作業もありますが品物が一つ一つ違いますので人の手は必須ですね。
ブラストの上に違う金属を吹き付ける技術もあるのですが、溶かした亜鉛を吹き付けてコーティングしていきます。
腐食しやすいところには厚みも変えて吹き付けます。
千船工場は20tのものを動かせる設備がありますし、尼崎工場は美観を求められるもの、岸和田は大型部材を大量に処理できます。
工場によってそれぞれ機能が違います」。
技術者の方々おられますね。
「危険な作業もあります。
粉塵や有機溶剤も吸い込む可能性もあります。
そうった仕事に携わっていただきますので、会社からお願いして資格を取ってもらっています。
社長も現場におられることがあるのでしょうか?
「現場が好きでずっといました。
社長に就任する前には現場にいましたね。
今でも現場に行って社員のみんなにに声がけをしたり。
最初、ブラストの大きなホースを扱うと筋肉痛になるんです。
2本あると空を飛べるぐらいの圧がありますから。
それでも慣れてくるとできるようになるんです。
僕はあまり上手じゃなかったですが(笑)
みんな1年もすればできるようになりますね」。
新型コロナウイルスの影響はあったのでしょうか?
「以前はブラストがメインの人がいましたが、いろんな仕事をできるようにという方向に変わってきています。
テレワークができない仕事なので...。
例えば、どこかの部署でコロナが出たらそこを補うために誰かがやらねばならないわけです。
仕事を止めないと言う意味でもしっかりと取り組んでいきたいですね」。
会社の歴史は次週に続く...。
現場に立たれているからこそ現場がよくわかる。
よくわかるからこそ新型コロナウイルスに対しても
しっかりと対策しておられますね。