2021年

3月28日

コモングラウンドで世界一明るい万博を

ゲストは大阪ガス株式会社取締役・相談役 大阪商工会議所会頭の尾崎裕さん
先週は2025年の大阪・関西万博について夢のある未来のお話をたくさん伺いました。
今週はさらに具体的なお話を伺っていきましょう。

いろんなキーワードがある中で「コモングラウンド」とは?
「それぞれ"コモン"は共有、共通。"グラウンド"は基盤という意味です。
何が共有で共通なのかというと"機械と人間が共に共有すべき基盤"というのがコンセプトなんです。
例えば車の自動運転でもそうですし、将来的にはロボットと人間が一緒に働くというのもそうです。
人間が理解できるし、同じことをロボットも理解できる。
ある事柄を人間は理解できますが機械が同じことを分かろうとするとレーダーやカメラなど演算システムが大層になるんですよね。
街の設計図があったとして、それを人間も機械も分かるものを作っていくことができれば人と機械が共存できると思うんです。 まずは小さいところからはじめて将来的にはスマートシティに使えるようにしたいというのが『コモングラウンド』です。
スポーツでボルダリングってありますよね。
登るルートの設計図を作っておくとロボットとスパイダーマンが競争できるんじゃないかなと思ったり(笑)。
それが将来的にはロボットのビル清掃につながったりするんじゃないかなぁと思います」。

具体的な製作はされているのでしょうか?
「中西金属工業株式会社さんの工場のスペースをお借りして、コモングラウンドの実験を始めています。
実験の中では機械が学習してうまく進めていくようにもなっています。
世界的に見ても自動運転だとか、大阪・関西万博では空飛ぶ車が生まれるかもしれませんし...。
人は乗りませんがドローンはビジネスシーンでは使われていますので、可能性があると思いますね」。

コモングラウンドで色んな実証実験をされると思いますが、様々な企業が参加されると新たなものが生まれてきそうですね。
「車を作っている人がある日、医療器具を作ったり。
もっている技術を使って良い応用をしていく。
そういったことを考えていかなければならないと思います。
特に中小企業さんは現場と経営の考え方、感覚が近いと思いますね。
あと中小企業の皆さんは、ものすごく自分の会社に愛着を持っていらっしゃいます。
家業としてのプライドを継続していらっしゃいますし、世の中に対して変化しておられます。
それだけの技術や社会的な役割を大阪商工会議所は応援していきたいです」。

大阪・関西万博まであと4年。これからのビジョン、目標をお願いします。
「万博の誘致活動をしている中で"日本だったら今までと違う万博ができる"と投票してくれた方がいるんです。
万博はおよそ半年のイベントですが、そのために一気に作って、終わったら壊して...それは21世紀の万博ではありません。 万博の施設もリサイクルとリユースを考えてはどうかという考えが生まれてきました。
例えばコンクリートよりも木材の方がいいのではないか、などですね。
10年後、20年後にやってよかったなぁと思ってもらえるレガシーを残せるようなものを作っていきたいと思います。

実際に会場で使われたものが未来にどういった形で残っていくか。
大阪でやる万博です、おもろくてなんぼだと思いますね(笑)」。

竹原編集長のひとこと

万博にお越しのお客様が笑顔になりそうなプランがたくさんですね。
日本一、いや世界一明るい万博になりそうですね。