2021年

5月16日

鯛から生まれた!? 世界に誇るバイオラバー

今週のゲストは山本化学工業株式会社の代表取締役社長 山本富造さん。
バイオラバーで一躍有名になられた会社です。
改めてお仕事の内容から伺っていきましょう。
「医療機器とウエットスーツの素材、バイオラバーがメインです。
トライアスロンのユニフォームもバイオラバーでできているのですが、そのシェアはほとんど私どもです。
あの競技は大体スイムが強い人が勝つことが多いんですが、泳ぐところで勝敗が分かれてくるんです。
元々水泳のオリンピック選手だった方が強いですね」。

開発のきっかけはなんだったのでしょう?
「会社の斜め前にスーパーがありまして、たまたま入ってそこで鯛を見かけました。
魚ってヌルッとしているじゃないですか。
子どもの頃はその感覚を日常的に鮒釣りとかで分かっていたんですが、大人になると忘れていました。
水の中ではヌルヌルしている方がいいんじゃないかと思いまして。
海洋生物ってほとんどそうですよね。
ヌルヌルしている方が水の中ではいいのかなと...。
水を弾くと撥水といいますが、弾かないのは"親水"と呼ぶんです。
ヌルッとするのは親水性。
魚は海の中にいてよっぽどのことがないと傷つかないですよね。
鯛も磯にいますが、傷つかない。
摩擦抵抗係数が低いから何かに当たっても傷や怪我をしないですよね。
あのヌルヌルは何かというと水分子の集合体なんです。
水はその上を滑っている。
それを超えないと水は体に当たらない。
それをウエット素材に加工ができないかと研究を重ねて今になります。
僕もスーパーに行かなければ気づきませんでした(笑)」。

水泳用だけでなく、他のジャンルにもラバーは進出しています。
「日本は超高齢社会ですよね。
ご高齢のお役に立つものとしてシニアの方を助ける健康増進機器です。コロナ禍においてはマスクです。
マスクの中央に赤外線が出る素材が貼ってありまして、温めると唾液が出やすくなります。
唾液中の免疫物質(IgA)がありますので、ウイルスの侵入を防いでくれると共に唾液不足による誤嚥性肺炎も緩和できる可能性があります。
バイオラバーのマスクなので密閉度が高いですし、中にナノファイバーという素材を入れてウイルスを通しにくくしています。
毎日洗えて高機能です」。

その他にも公共の場での直触りを避ける指先を入れるカバー『ゆびまも』、メディカルバイオラバーで足首とふくらはぎに巻いて血栓の予防をする製品など、コロナの前から作っていたものが今、改めて注目を浴びているのだとか。

会社の歴史は次週に続く...。

山本さんからリスナーのみなさまへプレゼントを頂いております。
「 バイオコースターと『ほんまのヒーロー&ヒロインの皮膚やで!!』」
こちらをセットにして10人の方にプレゼント!

≪ 宛先 ≫
メール: akarui@mbs1179.com
FAX: 06−6809−9090
ハガキ:〒530-8304 MBSラジオ 「日本一明るい経済電波新聞」
「山本化学工業株式会社 プレゼント」係
*当選者の方の発表は商品の発送をもってかえさせて頂きます。

竹原編集長のひとこと

バイオラバーの発想が鯛の表面からだったとは。
発想の転換、柔軟性が生んだ素晴らしい製品ですね。