2021年

5月30日

料理の可能性を広げる和風香辛料という名脇役

今週のゲストは株式会社やまつ辻田の代表取締役社長 辻田浩之さん。
和風香辛料といえばこの会社。
改めて詳しくお話を聞いていきましょう。

「国産の唐辛子を日本で一軒だけ100年続けているお店です。
みなさんが食べておられる物の中で唐辛子が入っているものがたくさんありますよね。
カレー、ラー油、明太子、キムチなどなど。
そのお召し上がりになっている唐辛子ですが、ほぼ外国産なんです。
元々、国産を作っているところもありましたが、
日本の昔の品種を絶やさず守り続けた一軒だけのお店なんです。
私が辞めたらなくなると言われている『たかの爪』という品種ですが、 1kgの粉を作るのに6000個の実を摘まねばなりません。
1日、10時間畑に入って大体3kgできるかどうか。
この手間のこともあって日本から消えていってしまったんです。
柚子胡椒は市販されている唐辛子の3倍くらいの辛さの
国産純粋種『たかの爪』、そして1.5倍くらいの辛さの『三鷹とうがらし』を使っています。
そして柚子ですが種から育てると実をつけるまで20年かかるんです。
"実から生まれる"と書いて『実生柚子』といいます。
そんな柚子の皮を使って柚子胡椒を作ります。

この柚子胡椒、鶏の唐揚げをはじめ、ステーキやローストビーフ、
おでんに穴子・鰻の白焼きなどに相性抜群なんだとか。

続いては山椒のお話。
「山椒の中でも『山朝倉』は私の好きな香りですね。
今日はこの山椒、そして柚子胡椒を大阪市西区にある『京町料理みつや』さんにご用意頂いた
穴子寿司、そしてねぎとろにつけて食べてみてください」。

穴子寿司に柚子胡椒をたっぷりと。
繊細な味わいの穴子寿司がさらに爽やかな香りを纏います。
ねぎとろにも絶妙なマッチング。
辻田さん曰く、脂がある食材にとてもよく合うのだそう。
「京町料理みつやさんは、お酢にもこだわっておられます。
このお酢は『富士酢』といいまして、
体にいいお酢を通常の100倍もの時間をかけて作っておられます。
お料理の味、素材の味、香辛料。
作り手の仲間でいい形ができているんです」。

続いては七味唐辛子。
「国産の唐辛子、山朝倉山椒などですね。
これもお料理に合わせましょう。
東京のミシュラン一つ星レストラン『sio』の鳥羽周作さんの
新しい奈良のすき焼き店『きつね』。
こちらのすき焼きに七味唐辛子を合わせてみましょう」。

すき焼きといえば、溶き卵。
その溶き卵に七味唐辛子を。
辻田さん自身が"一番好きな食べ方"なのだそう。
温泉卵でいただくお肉がまた絶品。
肉の旨味に加え、香りたつ山椒。
香りも一緒に味わいます。

心斎橋PARCOの地下2階には鳥羽周作さんが手がけた
居酒屋『ニューワールド』が。
そちらにも辻田さんの香辛料が多く使われているのだとか。

和風香辛料という名脇役がお料理の新たな一面を見せてくれます。
会社の歴史は次週に続く...。

辻田さんからリスナーのみなさまへプレゼントを頂いております。
「極上七味・名代柚七味・石臼挽き朝倉粉山椒」
3点をセットにして5人の方にプレゼント!


≪ 宛先 ≫
メール:akarui@mbs1179.com
FAX:06−6809−9090
ハガキ:〒530-8304 MBSラジオ 「日本一明るい経済電波新聞」
「やまつ辻田 プレゼント」係
*当選者の方の発表は商品の発送をもってかえさせて頂きます。

竹原編集長のひとこと

まさにこだわり抜いた逸品。
超一流のお料理屋さんが求める本物の味ですね。