2021年

7月18日

ものづくりの楽しさを伝える仕事を

ゲストは先週に引き続きチトセ工業株式会社の代表取締役 中西啓文さん。
金属プレス加工の技術や自社製品でヒット中の『Logbee』。
さらには新工場についても伺いました。
見どころ満載の新工場です。

「新工場には65インチのモニターを9台設置しました。
お知らせなどの紙を貼ってあるだけだと単なる風景になってしまうことがあるので、デジタルサイネージに。
経営理念だったり、避難経路、コロナ対応など20分間隔で変えていきました。
『Logbee』の無線技術を使った稼働の見える化で瞬時に生産高が見えるようになって、それがすぐにモニターに出るようになりました。
"サロン"と呼んでいる食堂も100人ぐらい入れるくつろげる場所です。
今後、サロンで催しものもしたいですね」。

オープンファクトリーもされているのだとか。
「工場に来られた方は"こんな建物できるんや"という驚きの声がありますね。
今年の4月に4人の新卒者も入ってくれました。
かつては面接の電話は来るけど、来なかったり...。
もしかしたら会社の前まで来てやめたんかなぁと想像したり...(笑)。
プレス、製造業はその昔3Kの代表のような仕事でした。
新工場を建てるからにはカッコよく振り切ってやろうと。
良い結果になりましたね」。

改めて会社の歴史は...。
「7月から58年目に入りました。
創業当時は専売公社というものがありまして、タバコをまく機械のバネを作っていました。
それでお金を作ってプレス業に移行。
プレスをやり始めてテレビのチューナーボックスを作っていました。
そこで今につながる炉中ろう付け加工が必要になってくるんです。」

現中西社長は早くから入社する方向だったのでしょうか。
「父が創業者で会社が家の近くにありましたのでよく会社に行っていましたし、社員の方からも"2代目"と呼ばれたり(笑)
そのまま就職するのかなぁと思っていたら、大学4年の時に父から"就職活動しろ""外で勉強してこい"といわれて商社に3年。
その後、入社して品質管理から始めることになります。
親父が還暦の時に呼ばれて自治会のことをやりたいから会社のことを頼むぞ、と。
今の新工場を父が見たら...やりすぎや、って言いそうです(笑)」。

現在は社長の息子さんも入社。
最後に将来のビジョンを聞かせてください。
「『Logbee』で生産性の見える化をしっかりと作り上げて、中小企業のD Xに貢献していきたいですね。
日本はものづくりの国です。
新社屋で町工場のイメージを変えてものづくりの楽しさを知ってもらいたいです」。

親子代々継承される、ものづくりの技術とそこにかける想い。
チトセ工業株式会社はCool Factoryで未来へ進みます。

竹原編集長のひとこと

従業員さんと一緒に取り組んでおられる姿はこれからの経営の形ですね。
楽しく気持ちよく働ける職場、素晴らしいですね。