2021年

10月 3日

飲食店のためにできることを探して実現

今週のゲストは株式会社名畑の代表取締役 名畑豊さん。
飲食店を経営されている皆さんの中にはご存知の方が多いのではないでしょうか。
「近畿のおよそ8000店の飲食店さんへ向けて業務用専門の酒・食品の卸をしています。
他にも資材など飲食店さんに必要なものをお届けしています。
飲食店さんの中でお酒は発注する物のひとつ。
お店の中にあるものは方々にオーダーされるのですが、それをひとまとめにして配達すると使いやすいと思いまして。
最近、力を入れているのはチーズですね。
専門家もいるんで頑張っています」。

開店の支援もされるとか。
「もともとお酒を運ぶ仕事なんですが、開店される方のお手伝いもさせていただいています。
会社には『テストキッチン&BAR』というものがあります。
元々はオフィスだったのですが、機能は2階以上にあげて、そこに本物のお店で使われるキッチンとBARを作りました。
当然ですが、飲食店は店ができるまで中に入ることができません。
お店ができるまでの間、メニューの試作などはできないわけです。
その場所を提供させていただいています。
業務用の資材が一通り揃っていますし、撮影もできます」。

飲食店さんといえば、新型コロナウイルスで大きな影響があったと思います。
「想像を絶する影響が出ました。
これまで地震、台風、リーマンショック...いろいろありましたが比にならないぐらいの影響でしたね。
去年4月と5月は売り上げが止まりました。
そこから1年以上...。
しっかりと収益を上げるものを考えないといけなかったのかもしれませんが、このコロナ禍でより飲食店さんの支援ができる会社になろうという思いが強くなりました。
僕らの力でなんとか助けてあげられることはないか、なんとか支援できたらと思って頑張っていました。
去年、4、5月は飲食店さんが営業停止。
当時は給付金もなかったです。
その中でお店はテイクアウトを始められました。
そこで少しでも役立てるように社員とその家族に現金を支給しました。
そのお金でテイクアウトメニューを出しておられるお店に買いに行ってもらったんです。
1ヶ月半ぐらい続けましたね。
"名畑です"と挨拶して買いに行くと涙を流して喜んでくださったお店もありました。
社員の家族も知らなかった、うちのお客さんのお店も知ることができました。
いい活動ができましたね」。

フェイスシールドも開発されたそうですね。
「マスク会食の呼びかけがありました。
いろいろと探したのですが、しっくりくるものがなく、東大阪の業者さんと共同で作りました。
メガネのように後頭部から耳にかかっていて、女性のお化粧が落ちないよう、鼻と目元に当たらないように作りました。
飛沫を防ぐシールドの部分は上に上げることができますし、取り外しもできます。
名前は『いただきマウス』といいます」。

飲食店の感染対策のひとつで光触媒コーティングも。
「光が当たっていればウイルスが不活化する加工です。
うちの会社の壁も全部施工しました。
1年ほど前に自分のスマホにもその加工をしたのですが、測定器で測ると手術室並みの無菌状態でした効果が高いですね」。

イベントもされているとか。
「『食王(ショッキング)』は17年続けています。
飲食店さんへ向けての展示会と言わずに提案会と言っています。
例年ですと190〜200社に出店していただいて、多くの飲食店さんにお越しいただいています。
ヒントを持って帰っていただきながら、提案会では驚きの仕掛けもあったりするので"ショッキング"といいます。
名刺にも"コロナに負けるな 今こそ外食のソコヂカラ"と書いているのですが、これからも飲食業を復活させるために僕らの力を集結させようと思います」。

会社の歴史は次週に続く...。

竹原編集長のひとこと

新型コロナウイルスで大打撃を受けた飲食店。
その飲食店のためにできることをずっと考え続けておられます。
継続は力なり、飲食店を支える大きな力です。