2022年

3月 6日

OSAKA町工場EXPOで街を活性化 

今月は『万博情報発信特別企画』。
大阪・関西万博のテーマ実現やSDGsの達成に貢献するための活動『共創チャレンジ』に参画されているチームをご紹介しま。
今週のゲストは『OSAKA町工場EXPO』共創メンバー、MP-Strategy 代表の目黒充明さんです。

どんな活動をされているのでしょう?
「『VR EXPO』をしています。
VR(仮想現実)の技術を使ってパソコン上で見てもその場所にいるかのように体験できるものです。
VRゴーグルなどを装着して画面内で360度見ることができます。
動画とはまた違う見え方ができますね」。

目黒さんは元々、そういったジャンルのお仕事をされていたのでしょうか?
「IT業界に長らくいました。
VRの技術は前からありましたが、コロナ禍でこの技術が開花したように思います。
現場に行くことができないという現実にVRで向き合うことができます。
VR自体、コロナ前はゲームでは認識が高かったんです。
ビジネスの世界ではようやく体感いただけたと思います。
以前は工場で見学をしないとビジネスができないという方が多かったんです。
しかし、この技術を使うと現場に行かずとも360度見ることができて、その場所までの移動時間や労力も省くことが出来る。
これはSDGsにつながる事にもなりますよね」。

実際に工場の皆さんはコロナ禍ではどんなご様子だったのでしょう?
「製造自体も売り上げが半減。
展示会もできない。
工場の売りは"リアル"なことだったのですが、それができない。
VRを使うことで近隣の営業範囲からオンラインを通して全国へ発信することができました」。

そして今回の『共創チャレンジ』では『OSAKA町工場EXPO』という名前で参画。
「経営者の中でこの状況を打破していかねばならない、力を合わせようと。
大阪の1番の強みは面白さとものづくりだと思います。
"おもろいやん"という気持ちがイノベーションにつながる。
大阪に向いていると思いましてスタートさせました」。

実際の技術として、どのようにして撮影など進められたのでしょうか?
「カメラで360度を撮って編集していくわけですが、1番の難しさは町工場で働いている方が照れてしまって出てくれないところでした(笑)。
私たちはVRを通して働いている人を全面に押し出したいんです。
どんな雰囲気、様子で働いておられるかがとても大事です。
そのあたりをいかに表現するかが難しかったです。
出演していただけると真面目さが伝わるんですよね。
人の心意気を表現することできました」。

編集や撮影のスタッフはどのように集められたのでしょう?
「V Rのカメラマン、動画のカメラマン。
私も現場に赴きます。
シェアオフィスにいまして、カメラマンと知り合って仕事をしていただいたり、H Pを作ってもらったり。
シェアオフィスならではのスピード感で進めることができました。
最初は資金もないのですが、面白いしワクワクすると言っていただいて助けていただきましたね」。

実際の町工場・中小企業の皆さんはどうやって集められたのでしょう。
「オープンで募集はかけていません。
企業様は経営理念があったり社員の皆さんへの想いがあったり。
そういった企業様にお声がけさせていただいて進めました。
出来上がったものを見てらって、社員の方々が"うちの会社やるやん"と喜んでいただける。
近くの得意先の方々も新たな発見があったそうです。
映像の中では『6分間スピーチ』を社長にしてもらっています。
社長の想いを伝えてもらうといった内容です。
コロナの影響もありまして全国からリモートで話してもらいました」。

そして万博には『共創チャレンジ』として参画。
「展示会をしていまして、ある人から万博での『共創チャレンジ』を教えていただきました。
早速連絡をすると、事務局の方から"実は今日、目黒さんの話をしていました"と聞きまして。
是非とも入って欲しいと言っていただきました。」。

目黒さんはもともとは関西出身。一時東京へ行かれたそうですね。
「大阪で14、5年働いていました。
そこから上京。
市場の大きさに驚きました。
そこから転職人生が始まりました。
当時は外資系のソフトウェア会社が入ってきていましたね。
ベンチャー企業の立ち上げからライブドアなどなど。
9回転職して東京から大阪に戻ってきまして1社で働いてから独立しました。
今の会社が10年目になります
多くの経験をもって大阪の地場を盛り上げたいですね」。

これから万博に向けてどんな構想をお持ちですか?
「V Rエキスポは発信力があります。
小さな企業でも世界にアピールできる基盤を作ろうと思います。
新たな文化が生まれて新しい未来をデザインする実証実験の場にしていきたいです。
大阪・関西万博が掲げている『いのち輝く未来社会のデザイン』を目指していく。
それが我々の意義です。
『OSAKA町工場EXPO』の英語版も作っていまして、海外の皆様に今の間に見てもらいたいです。
そして万博で日本に来られたときにリアルに工場を見ていただく。
目標として1000人に工場見学にお越しいただきたいと思います」。

大阪・関西万博への想い、抱負をお願いします。
「万博期間はおよそ半年。
大手企業さんは展示をされると思いますが僕らはVRで発信。
万博期間にはお越しの皆さんがリアルで町工場にお越しいただけるタイミングです。
その時に工場の周辺の街をデザインしたいんです
近くにこんなお店がある、など工場と街の魅力を発信したいですね」

VRで広がる街の活性化。
2025年に向けて着実に歩みを進めていらっしゃいます。

竹原編集長のひとこと

大阪の中小企業の魅力を世界にアピール。
大阪の"おもろい"や大阪の技術がもっと広がっていきそうですね。