2022年

8月14日

創業者の工夫は会社の未来も創る

先週に引き続き、ゲストは株式会社アバンテの代表取締役 吉備均さん。

吉備さんは創業者。創業のきっかけは?
「元々は工業高校の機械科の出身です。
旋盤などの機械工作をするところでした。
高校卒業後、ビニールを製造するメーカーに入社しました。
仕事をする中で自分自身、本来は組み立てるのが好きだったのですが、実際にやっていたのは機械を扱う仕事。
それが自分には合ってないように思いました。
そこを6ヶ月で辞めてダンボールを製造販売する会社へ。
トラックに乗って配達業務をしていました。
その会社がシャボン玉の液体を入れ物に充填する仕事をしたんですね。
シャボン玉液が入った容器とストローなどがパッケージされていたものです。
それを私が家庭内職に配っていました。
家庭内職の皆さんへのお給料は、当時振り込みがなかったものですから手渡ししていたんです。
当時、私の給料って12万円あるかないか...。
でも内職の方には7〜8万もあったんです。
比べるとあんまり変わらんなぁと思いましたね(笑)。
これは割りに合わないな、と。
この仕事を取りまとめて展開したら幾らかでもいただけるのではないかと考えました。
勤めながら車を買って自宅で始めました。
創業が昭和58年1月。
その半年前のことでしたね」。

お仕事はスムーズだったのでしょうか。
「内職を募集するにしてもお金がなかったものですから、軒先をお借りしてポスターを貼って募集をかけていました。
10〜15人集めて内職を始めましたね。
元々、父が牛乳の販売店をしていました。
ガレージを持っていたんでそこを活用していました。
自分のトラックを買うまでは牛乳のトラックを使わせてもらったりしていましたね。
ある時、これまでの昼働いている時と内職で夜働いている時の給料が近くなってきたんです。
それで元々のお昼の仕事を辞めました。
初めの方はお仕事を獲得するのが大変でしたね。
給料がほとんどないこともありました。
仕事先は紹介などもいただきました。
最初はたった1人で始めて2年後ぐらいからパートさんの募集をかけました」。

会社が大きくなるにつれて人とのコミュニケーションも大切ですよね。
「作業が楽しい、人間関係が良好だとか社員自体が心がけています。パートさんもお休みするタイミングも融通を聞いて休みやすく。食堂やトイレも男女分けていたり。
特に清潔なトイレはウエイトが高いですね」

現在は息子さんも会社に。
「私が誘いました。
入社しておよそ2年ですね。
入社前は他社で仕事をしていました。
そこで社会を見ないと甘えてしまう部分があると思いまして」。

これからの未来のビジョンは?
「現在は仕事を流通加工という表現でしかできないです。
これからはまた違った製造業務を取り入れていきたいと思っています。
来年ぐらいから新たな分野のスタートができそうです。
現在は手加工ですがマシンを使った製造業務。
I T系は長男がホームページだとか防犯カメラなど手がけており、販売業務を広げていきたい。
そこに伴って新しい人材にもお越しいただきたいと思います」。

未来に向かってアバンテは社名通り"前進する"。

竹原編集長のひとこと

創業者の社長が作った元々のもの。
そこに時代と共に新しい要素が加わって未来のアバンテさんを作っていっておられますね。