2023年

2月12日

お米の味わい ブレンドされることで洗練される

先週に引き続き、ゲストは株式会社やすいの代表取締役 保井元吾さん。
改めて会社の歴史から伺って参りましょう
「創業は1700年代に遡ります。
文献が和歌山城に多少残っていて、もともとは両替商だったようです。
名刺に1860年と入れているのは"万延元年"と書かれている米蓋が出てきたことが所以です。お寺に残る過去帳を見ると13代目になります」。

両替商から米屋へ。
「歴史の中には何回か米騒動がありますよね。
米騒動の頃は休業していたそうです。
私が継ぐ頃には街の米屋さんでした。
継ぐのはいいけどあんまり楽しそうじゃないなぁと(笑)。
魅力があったのは夕方から親父が飲みに行く準備をしているのはいいなぁと思いましたね(笑)。
1日10件の配達、業務店を数件回って仕事が完了といった具合でした。
40年ほど前、新潟の米がブレイクしだして単品銘柄米が求められる時代がきました。
しかし、生産者が同じでも品質にバラつきがあったんです。
でもそれを均一にならないかと考えたんです。
売る側としたらやっぱり美味しいものを仕入れたい。
当時は産地に行ったこともなければ農業試験所に行ったこともない。
どうすれば品種改良をして美味しいものを作ることができるのか興味がありました。
当時のレベルは5人生産者のうち、美味しいのは1人でした。
いろんな産地やJAを回っていると知識がついてきて、そこの頃には継いでもいいなぁと思っていました。
当時、23、4歳。
ブレンド米で勝負したいと思っていましたね」。

お父様と方向性の違いは?
「全くなかったんです。
父は30年前に脳梗塞で倒れました。
1年ほど療養をしている間に父が言ってくれたんです。
"好きなようにせえ、任せる" と。
そうすると糸が切れた凧みたいに色んなことを始めたんです。
チラシを出したり、テレビ、ラジオでもCMを流しました。
その効果があって雨の日でも午前中だけで1000人のお客様が来たり。
でも実は組合の決まりがありまして...チラシを出すにも値段を決めたりするルールがあったんです。
県下に1200件の米屋、毎日米屋からのクレームの電話がありましたし、近所には500m四方に10件以上の米屋があってみんな怒っていました。
地元では嫌われたんです。
これではいけないと思いました。
そんな中、青年部を作ろうという試みがあったんです。
地元に東照宮があるんですが、そこの祭礼『和歌祭』が途絶えかけていました。
"ここへ入って挽回しよう"と地元のために動きました」。

その結果、和歌祭は途絶えることなく400年続いています。
保井社長は現在、次世代のサポートに回っているそうです。
お米、そしてお祭り。
さらに多趣味でもある保井社長。
「写真が好きですね。
アイルランドを放浪していてお酒を飲んで仲良くなって撮影させてもらったり。
デジカメを持ってなくてフィルムで撮影しています。
和歌浦という地域に写真家、小説家、画家の方々がおられまして、うちの会社の2階を秘密基地と呼んでお酒を飲んだりして交流の場になっています。
面白い人たちが和歌浦にはいらっしゃるんです。
そんな方々がいろんなものをくれるんですよ。
写真を現像するための暗室道具一式とか。
たまに個展を開催しています」。

これからしたいことは?
「やっぱり米なんです。
ブランド米を広めたいんです。
ブレンドも元は単品銘柄米なんです。
それを知らずして美味しいブレンド米はありえない。
私の趣味のひとつにウイスキーがあるんですがシングルモルトは米でいうと単品銘柄米。
シングルモルトは個性があって楽しいお酒なんです。
禁酒時代にアメリカに渡って万人にウケ出したのはブレンデッドウイスキー。
米でいうブレンド米です」。

多くの人にお米を楽しんでいただきたいですよね。
「若い人がご飯を食べると太るという認識をしているのが困りますね。
ご飯を食べて、ブドウ糖を脳に行き渡らせる。
ご飯というのは世界の中で見ても安全で美味しくて脳が喜ぶものなんです。
うちのブレンド米をもっと普及させたいですね」。

お米の可能性は無限大。

<プレゼント>
保井さんからリスナーのみなさまへプレゼントを頂いております。
「 コシノシラウメ 5Kg 」を5人の方にプレゼント!
≪ 宛先 ≫
メール:akarui@mbs1179.com

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FAX:06−6809−9090
ハガキ:〒530-8304 MBSラジオ 「日本一明るい経済電波新聞」
「  株式会社やすい プレゼント 」係
*当選者の方の発表は商品の発送をもってかえさせて頂きます。

竹原編集長のひとこと

オーディオにカメラ、ウイスキーまで。
趣味という多くのチャンネルからお米を見ていらっしゃるように思います。
お米の可能性を感じさせていただきました。