2023年

5月28日

バネ作り 職人のカッコ良さを次世代に

今週のゲストはコムラ産業株式会社の専務取締役 小村太郎さん。
どんなお仕事をされているか伺っていきましょう。
「和泉市黒鳥町でバネの製造販売をしています。
今はノンジャンルですが、昔は建設機械の部品をメインにしていました。
フォークリフトの足回り、手のところ、リモコンのところなどにはバネが入っています。
押したら返ってくるもの、バネ性のあるもの全てに入っています。
バネを作っている会社は全国的に見ても少ないんです。
横のつながりがしっかりとあって作っているバネのジャンル分けがなされています。
うちの社内で0.4mmの線の太さから4mmのサイズを作っています。
手の平に余裕を持って乗る大きさですね。
それより大きくなれば外注したりもします」。

一概にバネと言っても色んな種類があります。
「押してもスッと縮まないバネもあります。
これはボタンのスイッチのバネなんです。
返しが強いタイプで押しバネです。
硬さも様々です。
コイルの巻き部分が多いバネは引きバネ。
バネには押して力を出すタイプ、引いて力を出すタイプがあります。
健康器具のエキスパンダーも昔作っていましたよ」。

サイズが様々なバネ。ニーズにどういった対応をされるのでしょうか?
「基本的にはメーカーさんやメーカーさんの開発部門からご依頼があります。
こんな機械のこの部分にバネ性を発生させたいとお話があって、サイズ感など全て聞いて設計からお手伝いさせていただきます。
元々、図面があってから依頼をいただくこともあります」。

時代によって仕事の変化、流れはあるのでしょうか。
「バネ屋さんが減っているんです。
コロナの影響もあったと思うんですが、すごく減っています。
会社が減ると作る人、職人さんがいなくなるということなんです。
このバネを作る仕事は流行りの仕事ではないと思うんです。
ものづくりが流行ったのは4〜50年前。
作れば売れた時代です。
暗い工場で油にまみれて機械を触って。
それを一般的にいうと誰がやる?
でもその仕事をどう魅力的にみんなに伝えることができるか、若い人たちに伝えることができるか。
現場の職人さんがメインだと思っているんです。
今、彼らがどう思って、どうやりたいか、後世にどう伝えていくか。
彼らがやりたいことを僕が若者にどうアピールしていくかを考えていますね。
社員さんのやる気を出すには、職人のみなさんのカッコ良さをわかってもらうことが彼らのモチベーションを上げることなのかなと思います」。

会社の歴史は次週に続く...。

竹原編集長のひとこと

現場を見て、現場の職人さんを大切にされていることがわかりますね。
人の手によるものづくり、これからもっと盛り上がって欲しいですね。