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6月18日
今週のゲストは先週に引き続き、株式会社ディエスジャパンの代表取締役社長 北條陽子さん。
リサイクルトナーやオフィス用品のお仕事、さらには重度障がい者施設『ノーサイド』と共に地元サッカーチーム・FC大阪の応援まで幅広く活動していらっしゃいます。
「『ノーサイド』は地域でできた野菜などを梱包して卸したり、その中で障がい者の方が描かれたアート作品の制作もされています。
ギャラリー展示したり、サブスク契約でレンタルもされています。
自分たちでできる社会貢献です。
障がいを持った方が描かれたアートを3ヶ月ごとに持ってきてくださるんです。
実際に重度障がいを持つ方が持ってきてくださって、絵と一緒に作家さんのプロフィールも持ってきてくださいます。
私たちの会社にも飾っていて、お越しいただくお客さんからお尋ねいただいたり、社員の中でもおなじみになってきています。
アートを通じて障がいに対して理解を深めています」。
元々の創業はいつですか?
「1985年に私の父が創業しました。
創業当初はドットプリンターが主流でした。
その時の消耗品はトナーではなくてインクリボン。
使った後のものにも会社の大切な情報が印刷されていて、普通ゴミでも出せないということで溶解処理をしてリサイクルペーパーになっていました。
私の父は元々運送業出身。
独立した時にトラックを買って古紙回収をしていました。
ある時に電産室があるようなお部屋に行った時にドットプリンターを見て、インクリボンが使い捨てだということを知ってリサイクルができないかと考えました。
実はその時にリサイクルリボンが存在していて、それの販売を始めました。
その後、時代の流れでレーザープリントに変わってトナーが主流になり、リサイクルの商品を売りたいということになりました」。
純正品と比べてコストが安いリサイクル品。
次第に自社製品の製造に踏み切ったそうです。
現・北條社長はどういったきっかけで入社されたのでしょうか。
「先代が次の代と考えた時に私に声がかかりまして。
私は元々IT業界にいました。
実際にうちの仕事は運送屋の延長かなと思っていたぐらいでした。
会社のことがわからなくて...。
私も色々とあってどうしようかなと悩んでいた時での話でした。
悩んだんです...3分ぐらい(笑)
37歳で入社しました」。
大阪関西万博へ向けた取り組みをされているそうですね。
「リサイクルトナーの価値を高めるというテーマです。
CO2の削減に取り組む時に我々としてもお手伝いしたいです。
でもリサイクルトナーを使うだけで環境問題が良くなるのか...。
本当に企業さんが抱えている問題は様々です。
『OSAKA ゼロカーボン・スマートシティ・ファウンデーション』という団体があります。
サポートをしているFC大阪さんから紹介していただきました。
大阪を中心に脱炭素の取り組みをする企業を増やしていきたい、機運を高めていこうと情報発信をしている団体です。
私たちはお取引している企業さんが多いので、この有益な情報を私たちの口を通じて広めていきたいと思っています。
私たちは大阪関西万博では人間ドックみたいにひとつの企業がどれだけCO2を出しているか診断します。
それを改善するために何をしましょう、という取り組みなんですが、実は見える化が難しくて取り組みが難しいんですよ。
大企業は報告義務がありますが、いずれ中小企業や個人単位にまで来るような気がします。
多くの人が脱炭素問題に取り組めるように会計データをアレンジして算出できるようになっています。
これは『環進帳(かんじんちょう)』というソフトです。
大阪っぽいネーミングですよね(笑)」。
今後のビジョンは?
「次の30年、50年を見据えて地域に愛され、環境を大事にする企業でありたいという信念をもとに会社があります。
会社をやっていくのは従業員で自分たちで課題を見つけて解決して明るい未来を作る。
だからできるだけシフトチェンジして、若い人たちに色々とやってもらいたいと思っています」。
環境を守る企業の第一歩は地域に愛され、自分たちで課題を見つけること。
今回のインタビューでは自社のみならず、協力しておられる企業や団体のお名前がたくさん登場しました。
手と手を取り合っていることが感じられますね。