|
|
|
|
|
|
上野先生に聞いてみたい事、番組の感想など何でもお寄せください。
〒530-8304 MBSラジオ
「上野誠の万葉歌ごよみ」 |
|
|
|
|
|
|
【2019年6月1日 放送分】 |
2019年6月1日 |
【巻】6・1040
【歌】…ひさかたの雨は降(ふ)りしく 思ふ子が宿(やど)に今夜(こよひ)は明(あか)して行かむ
【訳】…雨はしきりに降っている 愛しいあの子の家に今晩は泊まって行こう 【解】…宴が始まってから雨が降り出してきてどうするかという内容の歌です。 安積親王(あさかのみこ)が家来である藤原八束(ふじわらのやつか)の家で、宴会をしていた。その時に、うどねりという仕事をしていた大伴家持が作った歌。 自分が大好きなあの子の家に今晩は泊まっていこうという内容の歌ですが、 実際は、宴会の途中で雨が降ってきて、雨の中帰るのが大変なので、帰らずに朝まで飲みましょうよとなった状況です。 ただ、そのような状況をそのまま歌にすると面白くないので、恋人の家に行ったときに雨に降られて朝までいるのと同じで、朝までみんなでいましょうよという気持ちを込めて歌ったものです。 万葉集での宴会は基本はとても楽しいものであり、どうやったら良い歌が歌われるかが大事とされています。 雨が小道具となっているのがポイントとなっている歌です。
|
|
|
|