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上野誠の万葉歌ごよみ
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上野誠の万葉歌ごよみ
毎週土曜日 朝 5:30〜5:45

上野誠(國學院大學 教授)
上田悦子(MBSアナウンサー)
★上田悦子アナウンサープロフィール
utagoyomi@mbs1179.com
上野先生に聞いてみたい事、番組の感想など何でもお寄せください。
〒530-8304 MBSラジオ
「上野誠の万葉歌ごよみ」

【2026年3月7日 放送分】
【2026年2月28日 放送分】
【2026年2月21日 放送分】
【2026年2月14日 放送分】
【2026年2月7日 放送分】
【2026年1月31日 放送分】
【2026年1月24日 放送分】
【2026年1月17日 放送分】
【2026年1月10日 放送分】
【2026年1月3日 放送分】
上野誠の万葉歌ごよみ-歌ごよみ
【2026年3月7日 放送分】
2026年3月7日
【巻】…15・3674

【歌】…草枕旅を苦しみ恋ひをれば 可也の山辺に さ雄鹿鳴くも

【訳】…草枕旅が苦しいので恋しく思っていると可也の山辺にさ雄鹿が鳴いていることよ

【解】…旅というのは今では楽しくワクワクとしたイメージを持ちますが、当時の旅は命懸けで辛いものでして、旅中は故郷のことも恋人のことも恋しく思っていたそうです。雄鹿が鳴くということは、雌鹿を思って鳴いていることを意味します。そんな中、可也の山辺で雄鹿が鳴いている声がふと聞こえてきて、より望郷のへの想いが募った歌をご紹介しました。

上野誠の万葉歌ごよみ-歌ごよみ
【2026年2月28日 放送分】
2026年2月28日
【巻】…15・3654

【歌】…可之布江に鶴鳴き渡る志賀の浦に沖つ白波立ちし来らしも

【訳】…可之布江に鶴が鳴き渡っている志賀の浦に沖つ白波が立ってきたらしい

【解】…可之布江とは、福岡県福岡市東区の香椎付近にあったとされる香椎潟の入り江だ
と考えられ、この入り江に鶴が一斉に鳴きながら飛び去っていく情景を描写しています。
この鶴達の様子を見て、沖の方に白波が立っているのかも?と想像した歌になります。天
気の心配などをしたのでしょうか?目の前の情景を見て、色々な事を考えて想像するとい
うことは当時も今も変わらないことのひとつになりますね。

上野誠の万葉歌ごよみ-歌ごよみ
【2026年2月21日 放送分】
2026年2月21日
【巻】…15・3649

【歌】…鴨じもの浮寝をすれば 蜷の腸か黒き髪に 露ぞ置きにける

【訳】…鴨のように浮寝をすると真っ黒な髪に露がおりてしまった

【解】…「浮寝」とは、水鳥が水に浮かんで眠る様子で、そこから転じて水上(船など)
で寝ることを意味します。当時の事を考えると、船の中には人がたくさんおり、決して
良い環境で寝ていたとは想像しにくいです。さらに、髪に露が落ちるほどの寒い状況だっ
たと歌っていますが、この歌い手は厳しい環境を客観的に鴨に例えているので、とても落
ち着いている心情だったのではないでしょうか。

上野誠の万葉歌ごよみ-歌ごよみ
【2026年2月14日 放送分】
2026年2月14日
【巻】…15・3638

【歌】…これやこの名に負ふ鳴門の渦潮に玉藻刈るとふ海人をとめども

【訳】…これがなんとまあ かの有名な鳴門の渦潮 その渦潮で玉藻を刈るという海人のおとめたちですね

【解】…今回の歌の中にある「これやこの」というのは、「噂に聞いていたけど初めて」と
いう意味になり、「名に負ふ」は「かの有名な」を訳していきました。例えば、富士山は
テレビで見たことはあるけれど、実際に生で見た時に使う言葉「これやこの名に負ふ」と
なるのでしょうか。風景でも経験でも音や匂いでも使えそうですね。皆さんはどんな時に
この言葉を思い浮かべますでしょうか?

上野誠の万葉歌ごよみ-歌ごよみ
【2026年2月7日 放送分】
2026年2月7日
【巻】…15・3623

【歌】…山の端に月かたぶけば 漁する海人の燈火沖になづさふ

【訳】…山の端に月が傾くと漁をする海人の漁火が沖に漂っている

【解】…今回は、漁をする人を見た歌を詠んでいきました。漁師が海の沖で漁火を焚いている様子ですが、単に見た風景を詠んだのではなく、詠った人がどんな心象だったのかを想像するのが魅力の歌ではないでしょうか?漁火が揺らめいている様子から、どこか不安な気持ちを詠ったものになるのでしょう…。