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上野誠の万葉歌ごよみ
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上野誠の万葉歌ごよみ
毎週土曜日 朝 5:30〜5:45

上野誠(國學院大學 教授)
上田悦子(MBSアナウンサー)
★上田悦子アナウンサープロフィール
utagoyomi@mbs1179.com
上野先生に聞いてみたい事、番組の感想など何でもお寄せください。
〒530-8304 MBSラジオ
「上野誠の万葉歌ごよみ」

【2026年4月25日 放送分】
【2026年4月18日 放送分】
【2026年4月11日 放送分】
【2026年4月4日 放送分】
【2026年3月28日 放送分】
【2026年3月21日 放送分】
【2026年3月14日 放送分】
【2026年3月7日 放送分】
【2026年2月28日 放送分】
【2026年2月21日 放送分】
上野誠の万葉歌ごよみ-歌ごよみ
【2026年4月25日 放送分】
2026年4月25日
【巻】…15・3730

【歌】…恐みと告らずありしをみ越路の手向に立ちて妹が名告りつ

【訳】…恐ろしさに言わずにいたのにみ越路の手向に立って妹の名を呼んでしまった

【解】…4月も後半になり、新しい生活に馴染んできた方も多い季節でしょうか。番組では、しばらく旅の歌が続いています。現代の旅は早く安全にという感じですが、当時の旅はいつ何時危険が生じるか分からず、度々祈りを捧げた道中だったそうです。「手向(たむけ)」とは手を合わせて神仏への供え物や旅人への餞別を指す言葉、当時は、結婚をした人にしか名前を教えなかったそうで、この歌では神様へ捧げる物がないので、女房の名前を捧げた歌になります。

上野誠の万葉歌ごよみ-歌ごよみ
【2026年4月18日 放送分】
2026年4月18日
【巻】…15・3724

【歌】…君が行く道の長手を繰り畳ね焼きほろぼさむ天の火もがも

【訳】…あなたがゆく長い長い道のりを折って重ねて焼きほろぼしてしまう天の火がほし


【解】…今回は万葉集の中でも1.2を争う人気のある歌を詠んでみました。上野先生も生徒によく教える歌だそうです。「長手」は「道のり」、「繰り畳ね」は「折って重ねて」と訳しました。この歌は、距離がテーマになっており、物理的な距離、時間的な距離、心的な距離が含まれた歌になります。現代では気軽に連絡がとることができますが、今の時代では生まれることがないであろう情熱的で願望が込められた歌をご紹介しました。

上野誠の万葉歌ごよみ-歌ごよみ
【2026年4月11日 放送分】
2026年4月11日
【巻】…15・3722

【歌】…大伴の三津の泊に船泊てて竜田の山を何時か越え行かむ

【訳】…大伴の三津の泊に船をとどめて竜田の山をいつ越えてゆくことができるのであろうか

【解】…14週に渡って日本が新羅に派遣した使節「遣新羅使」にまつわる歌をご紹介してきました。上野先生がおっしゃるには、旅へ向かう時の歌より帰ってくる際の歌は圧倒的に少ないそうですが、こんなにも長く遣新羅使について語った番組は世界でもここだけかも?ということです(笑)今回はそんな数少ない帰路の歌になります。停泊中の船の中で「あの竜田山を越えたら、ようやく平城京に到着するのか」としみじみ思ったのでしょうか。長旅を無事に終えて、大切な人たちに会えたと考えるときっと皆で胸を撫で下ろしたことでしょう。

上野誠の万葉歌ごよみ-歌ごよみ
【2026年4月4日 放送分】
2026年4月4日
【巻】…15・3717

【歌】…旅にても喪なく早来と我妹子が結びし紐はなれにけるかも

【訳】…旅にあっても差し障りなく早く帰ってきて下さいと我妹子が結んだ紐はよれよれになってしまった

【解】…今回の歌にある「喪なく」は「差し障りなく」と訳し、「我妹子」とは男性が自分の妻や恋人、あるいは親しい女性を愛情や親しみを込めて呼ぶ言葉です。共寝の後に結んだ紐がよれよれになってしまったということは、予想以上に旅が長くなってしまったということになります。ちなみに、当時の洗濯は、大きな音がするほど叩きつける大がかりな方法で、洗濯の為に休みをとるほどの重労働だったそうです。

上野誠の万葉歌ごよみ-歌ごよみ
【2026年3月28日 放送分】
2026年3月28日
【巻】…15・3698

【歌】…天離る鄙にも月は照れれども 妹ぞ遠くは 別れ来にける

【訳】…天離る鄙にも月は照っているけれども妹とは遠くに別れてきてしまった

【解】…今回の歌にある「天離る鄙(あまざかるひな)」とは、都から遠く離れた田舎を意
味し、こんな田舎にも月は照っているけれど、いとしい妻は実に遠く別れてきてしまった
…という歌です。同天の月という言葉もありますが、遠くまでやってきて、妻と同じ空の
下で同じ風を受け、同じ月を見ているのかなと考えると、なんだか切ない気持ちが押し寄
せてきてしまったのでしょう…。