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上野誠の万葉歌ごよみ
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上野誠の万葉歌ごよみ
毎週土曜日 朝 5:30〜5:45

上野誠(國學院大學 教授)
上田悦子(MBSアナウンサー)
★上田悦子アナウンサープロフィール
utagoyomi@mbs1179.com
上野先生に聞いてみたい事、番組の感想など何でもお寄せください。
〒530-8304 MBSラジオ
「上野誠の万葉歌ごよみ」

【2026年5月23日 放送分】
【2026年5月16日 放送分】
【2026年5月9日 放送分】
【2026年5月2日 放送分】
【2026年4月25日 放送分】
【2026年4月18日 放送分】
【2026年4月11日 放送分】
【2026年4月4日 放送分】
【2026年3月28日 放送分】
【2026年3月21日 放送分】
上野誠の万葉歌ごよみ-歌ごよみ
【2026年5月23日 放送分】
2026年5月23日
【巻】…16・3816

【歌】…家にありし櫃に鏁刺し 蔵めてし 恋の奴の つかみかかりて

【訳】…家にあった箱に鍵をして収めておいた恋の奴目がつかみかかってきやがる

【解】…今回の歌は恋心を歌った作品を詠んでいきました。当時、大切な物を入れておく箱のことを「ひつ」と言ったそうです。恋とは、しっかり準備してするものではなく、恋とは、突然、落ちるとはよく言いますが、さらさら恋をするつもりもない心情の時に予想もしていない恋がつかみかかってきたと表現され、なんともコミカルに描かれた歌です。恋とは傷つくリスクを伴う方が多く、生活に支障をきたすほど大がかりなので、箱に鍵をかけて入れておいた歌い手の恋心は、一体どうなったのでしょうか。

上野誠の万葉歌ごよみ-歌ごよみ
【2026年5月16日 放送分】
2026年5月16日
【巻】…16・3809

【歌】…商変し 領すとの御法あらばこそ わが下衣返したまはめ

【訳】…商変し領すとの天下の法律がありましたならば私の下着をお返しになるのもよいでしょうあんな法律ありましたっけ

【解】…今回は法律に関する珍しい歌をご紹介しました。不良品であれば、返品は可能ですが、歌の中のようなそんな法律はありません。当時、親密な関係になった男女は、女性が下着を送るのが習慣だったそうですが、なぜ「法律」という言葉が出てくるかというと、相手が天皇だったからです。送ったものを送り返すなんて、そんな法律ありました?少し話し合いませんか?という、なんともユーモアとウィットに富んだ歌で気品のある方だったのではないでしょうか。

上野誠の万葉歌ごよみ-歌ごよみ
【2026年5月9日 放送分】
2026年5月9日
【巻】…16・3807

【歌】…安積山影さへ見ゆる山の井の 浅き心を わが思はなくに

【訳】…安積山影までも見える山の井のような浅い心であなたさまを思っているのではありません

【解】…あの時あーしておけばよかったなと後悔することは、誰しもあるかと思いますが、これは成長している証だそうです。今回の歌は前采女が詠んだ歌をご紹介しました。安積山は、福島県郡山市と猪苗代湖の間に位置する奥羽山脈の山です。安積山の影までも映し出す山の井戸のように浅い心で、私はあなたを慕っているのではないのです(心から深く思っているのですよ)という意味になりますが、景色と心情が織り交ぜられ、とても風流な感じがする歌ではないでしょうか。

上野誠の万葉歌ごよみ-歌ごよみ
【2026年5月2日 放送分】
2026年5月2日
【巻】…16・3802

【歌】…春の野の下草なびき われも寄り にほひ寄りなむ 友のまにまに

【訳】…春の野の下草がなびくように私もあなたに心を寄せましょうお友達と一緒に

【解】…連休が続くと上野先生は声帯が少し弱まるそうで、普段からトレーニングが必要が必須とのことです。奈良時代にも竹取物語があり、そんな今回の歌は竹取物語にまつわる歌をご紹介しました。9人の乙女たちがピクニックをしていた所で、翁の歌を聞いた乙女がいたく感動し、全員が身体を寄せたという歌です。我々が普段思っている竹取物語とは異なりますが、こんな「おじいさんモテモテ物語」みたいな歌も存在したそうです。

上野誠の万葉歌ごよみ-歌ごよみ
【2026年4月25日 放送分】
2026年4月25日
【巻】…15・3730

【歌】…恐みと告らずありしをみ越路の手向に立ちて妹が名告りつ

【訳】…恐ろしさに言わずにいたのにみ越路の手向に立って妹の名を呼んでしまった

【解】…4月も後半になり、新しい生活に馴染んできた方も多い季節でしょうか。番組では、しばらく旅の歌が続いています。現代の旅は早く安全にという感じですが、当時の旅はいつ何時危険が生じるか分からず、度々祈りを捧げた道中だったそうです。「手向(たむけ)」とは手を合わせて神仏への供え物や旅人への餞別を指す言葉、当時は、結婚をした人にしか名前を教えなかったそうで、この歌では神様へ捧げる物がないので、女房の名前を捧げた歌になります。