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〒530-8304 MBSラジオ
「上野誠の万葉歌ごよみ」 |
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【2020年2月8日 放送分】 |
2020年2月8日 |
【巻】…5・830
【歌】…万代(よろづよ)に年は来経(きふ)とも 梅の花絶ゆることなく咲き渡るべし
【訳】…万代に時は過ぎていったとしても、梅の花よ絶えることなく咲き渡っておくれ
【解】…今回も梅の花の宴32首のうちの1首。天平2年(730年)の正月13日(現在の2月8日)ですから、ちょうど放送日の1290年前に詠まれた歌です。宮廷社会では、宴会などに呼ばれた場合、何かを称えるというのがルールでした。梅の花の宴ですから、花が素晴らしいとか、このような宴会を催してくれた主は素晴らしい、とか。この歌も、そういった流れで作られたものです。あまりにも梅の花が素晴らしいので、来年もその次の年も、いや永遠に咲き渡って欲しいと言っているのです。ただ、本当に称えているのは、それくらい美しい梅の花を観賞できる「今」という時間。こんな機会に恵まれた自分は最高に幸せだと歌で伝えているのでしょう。
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