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〒530-8304 MBSラジオ
「上野誠の万葉歌ごよみ」 |
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【2020年5月16日 放送分】 |
2020年5月16日 |
【巻】…18・4102
【歌】…白玉(しらたま)を包みて遣(や)らば 菖蒲草(あやめぐさ)花橘(はなたちばな)にあへも貫(ぬ)くがね
【訳】…白玉を包んで贈ったならば、アヤメグサや花橘に合わせて紐を通せばよいのにね
【解】…白玉といえば団子を思い浮かべますが、万葉時代での白玉は真珠を指します。現代のように養殖ができない時代ですので、何万という数の貝を獲った中でたまたま見つかるくらいだったため、現在よりももっと貴重なものでした。その白玉(真珠)をアヤメグサや花橘に合わせて紐を通すとはどういうことか。古代では、5月の風物詩として、アヤメグサなど、いい匂いがするものに紐を通して輪のようにし、それを頭にかざしたり部屋に飾って邪気を祓っていました。その中に、もし白玉が入ったら・・大切な妻に白玉を贈ると、花たちと一緒に紐を通して、とても美しく輝くものになるだろう、と作者は想像をはせながらこの歌を作ったものと思われます。
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