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〒530-8304 MBSラジオ
「上野誠の万葉歌ごよみ」 |
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【2020年11月7日 放送分】 |
2020年11月7日 |
【巻】…8・1516
【歌】…秋山にもみつ木の葉の移りなば さらにや秋を見まく欲(ほ)りせむ
【訳】…秋山に色づく木の葉が散ってしまったならば、さらにさらに秋を見続けたいと思うだろう
【解】…山部王が秋の紅葉を惜しんで作った歌。「もみつ」は、紅葉するという動詞。そして「移る」は散ってゆくこと。秋山で美しく紅葉する木々を見た山部王は、ずっとこのまま紅葉を眺めていたいと思いながらも、散った後には「もっと秋を味わいたい」という気持ちでいっぱいになるだろうと、やがて訪れる寂しさまで詠み込んでいます。やって来るものへの期待と、去り行くものへの悲しみ・・人は、両方の感性を持っていますが、この歌は、後者。限りあるものを惜しむ作品のひとつとして挙げられます。
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