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〒530-8304 MBSラジオ
「上野誠の万葉歌ごよみ」 |
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【2021年7月3日 放送分】 |
2021年7月3日 |
【巻】…10・1999
【歌】…あからひくしきたへの子を屢(しば)見れば 人妻ゆゑにわれ恋ひぬべし
【訳】…紅顔の美しい織女をしばし見ると、人妻であるのに私は恋をしようとしている、今まさに
【解】…七夕の歌です。「あからひく」は、赤っぽい色をひく、つまり血色がよくて健康であるという意味で、美人であることを表現しています。そして、「しきたへ」は布のこと、これは織女星のこと。織女星と彦星は夫婦の関係とも言えますから、織女星は人妻ということになりますが、歌の作者は、人妻と分かってはいても、彼女に恋をしそうだと歌っているのです。かなわぬ恋ゆえに、余計に燃え上がるものがあるのでしょうか。七夕に、夜空を見上げて想像を巡らせるのはよくあることでしょうが、織女星にときめくというのは、作者の想像力の豊かさ故のことかもしれません。
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