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〒530-8304 ＭＢＳラジオ
｢上野誠の万葉歌ごよみ｣ |
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| 【2022年7月2日 放送分】 |
2022年7月2日 |
【巻】…1・40
【歌】…嗚呼見（あみ）の浦に船乗（ふなのり）すらむ をとめらが玉裳（たまも）の裾に潮（しほ）満つらむか
【訳】…嗚呼見の浦で船に乗っているであろうおとめ達の玉裳の裾には潮が満ちていることであろうか
【解】…伊勢国に持統天皇が行幸された時に、都に留まっていた柿本人麻呂が作った歌です。嗚呼見の浦は、現在の三重県鳥羽市にある浦。行幸に同行した女性たちが、嗚呼見の浦で舟遊びをしているのですが、彼女たちが舟に乗り込む際に、身にまとった玉裳（巻きスカートのようなもの）が波で濡れる光景を描いています。ただこれは、都にいる柿本人麻呂が、「今ごろ、舟遊びをしているんだろうなあ」と想像した光景であって、実際にそうであったかは分かりません。人麻呂はきっと、この行幸に同行したかったのでしょうね。
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