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〒530-8304 MBSラジオ
「上野誠の万葉歌ごよみ」 |
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【2020年11月14日 放送分】 |
2020年11月14日 |
【巻】…8・1623
【歌】…わが宿にもみつ鶏冠木(かへるて)見るごとに 妹をかけつつ恋ひぬ日は無し
【訳】…私の家の色づいたカエデを見るごとに、あなたのことを思って恋しく思わない日などありません
【解】…鶏冠木(かへるて)は、カエデのこと。作者の大伴田村大嬢(たむらのおほいらつめ)は、庭にあるカエデが色づく度に、あなたのことを恋しく思うと詠んでいます。万葉集で「妹」は、たいていの場合、恋人のことを指しますが、この歌を贈った相手は、坂上大嬢。文字通りの妹です。姉妹でこのようなやりとりは違和感がありますが、彼女たちは、恋人同士になりきって遊んでいるのです。こういう風に男の人に声をかけられたら嬉しい、などと姉妹で盛り上がっていたのかもしれませんね。ちなみに、皆さんは、あるものを見ると必ず思い出すということはあるでしょうか。人恋しい気持ちになりがちなこの季節、「恋ひぬ日は無し」という方もいらっしゃるのでは。
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