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〒530-8304 MBSラジオ
「上野誠の万葉歌ごよみ」 |
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【2020年1月25日 放送分】 |
2020年1月25日 |
【巻】…5・817
【歌】…梅の花咲きたる園の青柳(あをやぎ)は 蘰(かづら)にすべく成りにけらずや
【訳】…梅の花の咲いている園。園の青柳はかずらにすべく、もう芽吹いたよ
【解】…天平2年(730年)の正月13日、九州・大宰府の大伴旅人の邸宅に、梅の花見に集まってきた人々が32首の歌を作りました。そのひとつがこの歌。「園」は庭のことで、旅人邸の初春の庭には、鏡の前の白粉のように、梅の花が白い花を咲かせていたと序に書かれています。その花の素晴らしさを歌に詠みたくなるのは当然ですが、この歌の作者は、同じ庭にある青柳に目がいった様子。柳の枝は柔らかく、それを輪にして頭に載せられるくらいに芽吹いていたと感銘しています。当時、柳は春のことぶれの植物としてかずらにされていたのです。芽吹いたばかりの青々とした柳を見て、ウキウキとする作者の喜びが伝わって来るようです。ちなみに、かずらは、カツラの語源です。
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