|
|
|
|
|
|
上野先生に聞いてみたい事、番組の感想など何でもお寄せください。
〒530-8304 MBSラジオ
「上野誠の万葉歌ごよみ」 |
|
|
|
|
|
|
【2020年2月15日 放送分】 |
2020年2月15日 |
【巻】…5・834
【歌】…梅の花今盛りなり 百鳥(ももとり)の声の恋(こほ)しき春来るらし
【訳】…梅の花は今が真っ盛り、多くの鳥たちの声が恋しい春がやって来たらしい、まさに今
【解】…春にかかる枕詞に「冬ごもり」という言葉があるように、こもった生活から解放される春は、他の季節に比べて待ち望む気持ちは大きくなるものです。そんな春の到来の、前ふりとなるのが梅の花。この歌では、「梅の花が真っ盛りになると、次には、色々な種類の鳥たちがやって来てくる。そんな鳥たちのにぎやかな声が聴ける楽しい春がやってきた・・」と、梅の花に加えて鳥の声まで持ち出して、春のワクワク感を表現しています。現代人は、季節の変化を、旬の食べ物や、花で楽しむ感性はありますが、鳥の声まで話題にすることは、そんなに多くはありません。日常生活が、自然の動きに大きく左右されていた古代では、このように、あらゆる自然に対し敏感な感性を持っていたのでしょう。
|
|
|
|