RadioNano Therapeutics株式会社 代表取締役社長 千葉雅俊さん 共同創業者 小松直樹さん
https://www.radionano-tx.com/
次世代がん放射線治療で未来の医療を切り拓く

RadioNano Therapeutics株式会社 代表取締役社長 千葉雅俊さん 共同創業者 小松直樹さん
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株式会社IntraPhoton
代表取締役 本蔵俊彦さん
https://www.intraphoton.com
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今週のゲストはRadioNano Therapeutics株式会社の代表取締役社長 千葉雅俊さん、共同創業者であり京都大学でも研究を行っている小松直樹さんです。
『池田泉州銀行 第22回イノベーション研究開発助成金』大賞受賞企業です。
まずはこの社名について小松さんに伺います。
「社名の"Radio"は放射線治療のことです。
英語で"radiotherapy"と云います。
ひとつの治療法ということですね」。

『池田泉州銀行 第22回イノベーション研究開発助成金』の大賞に採択されたプランが『次世代がん放射線治療"ホウ素-中性子捕捉療法(BNCT)"のための新規含ホウ素ナノ粒子製剤の社会実装 』。
「ホウ素は"ホウ酸団子"のホウ素。
そこだけ聞くと毒性があるようにも思えますが、我々の場合はいわゆるホウ素をナノ粒子、いわゆるホウ素が非常に詰まった形なので毒性が特にないです。
ホウ素をナノにすると腫瘍の部分に選択的に送り込む事ができるような性質を帯びます。
そういう性質を用いて腫瘍にホウ素ナノ粒子を使ってたくさん送り込む。
この技術がいわゆるナノの技術です。
腫瘍は非常に増殖能が高いものです。
メカニズムとして当然ながら栄養が必要という事になりますよね。
何も栄養がなかったら大きくなれない。
栄養の元はどこかというと血流、血液。
腫瘍の部分っていうのは血流が非常に多く流れている。
そこに血管から血液を送り込むのに腫瘍の部分は大きな穴が開いている状態なのです。
健全な血管が数nm(ナノメートル)に対して、腫瘍の部分は数10nmぐらいの差があります。
健全な血管はそのままに腫瘍の部分に選択的に送り込むことができるのが、いわゆるナノの技術です。
その次がいわゆるRadio。
Radioというのはいわゆる中性子のことを指しています。
いわゆる放射線っていうのはX線とかγ線とかいろんな種類がありますが、中性子線というのもひとつの放射線です。
この中性子線を腫瘍に当てる。
中性子とホウ素が出会うと核反応というのが起こって物理的な反応が起こります。
そこから非常に局所的にα線が発生してがんを殺傷することができます」。
すごい技術です。
この技術をもとに会社設立へ。
千葉さんに伺います。
「私自身、製薬企業に勤めていました。
定年退職した後にベンチャーを立ち上げるのも面白いかなと思っていました。
そうすると小松先生の研究の成果を目の当たりにしました。
これはやっぱり、いち早く社会実装しなければと思いまして、会社を立ち上げたという経緯があります。
がんに特異的に薬剤を集めて中性子をぶつけて爆弾を爆発させるようなイメージですよね。
腫瘍を選択的に殺傷ができて、かつその周りの正常細胞へのダメージが少ない。
放射線治療は繰り返し照射をするのが基本なんですよね。
週に例えば3回を3ヶ月とか4ヶ月、季節気候関係なく病院に足を運んで、数十分の放射線治療を受けて...ということを繰り返さなければいけない。
でも、この放射線治療は1回の照射で済みます。
そういう意味合いにおいても患者さんやご家族の負担がすごく少なく済む。
これは社会実装してこの治療法を普及させて行かなければならない。
私自身がそう思って小松先生と一緒に会社を立ち上げて今に至っています」。
どういった流れでがん細胞がなくなるのでしょうか。
小松さんに伺います。
「照射1発でその主要部分のがん細胞がすぐ死ぬわけではないのです。
じわじわと効いていく。
それにはいろんな要素がありまして、まずは免疫が1つのファクターになっています。
我々の体は防御機構として免疫があります。
我々の薬剤も前臨床試験のマウスの段階ですが、いわゆるワクチンのような効果があるのではないかということが分かってきています。
一度腫瘍が治ると再発しないとか、あるいは少し離れたところの実際に治療していない転移がんみたいなものも治ってしまうとか非常に良い治療効果というのが出ています。
それが人で本当にそういうことが起こったら夢のような治療になりますね」。
社会実装は近々...?
千葉さんに伺います。
「医薬品の開発は通常、一般論で大体10年から15年。
時間もお金も掛かります。
ところが、我々はベンチャーなので、10年15年なんていうことは言ってられなくて。
5年ぐらいで社会実装を測りたいと考えています。
ベンチャーっていうのは当然投資家の方々からお金をいただいていますので、のんびりしたことも言っていられませんから。
そのための人での臨床試験を来年ぐらいから始めたいと思っています。
現段階では動物で安全性と有効性を確認しています。
規制当局は一気に色んながんに対して治験をやることは許可しません。
ひとつ、ひとつのがん腫を選んで、そこで本当に安全かどうか、きちんと効くかどうか、色んな事項を明らかに示した上で審査を受けて承認となります。
ものすごく道のりは長いですね」。

<編集長の一言>
まさに驚きのテクノロジー。
がん治療はここまで来たんですね。
私たちの健康寿命がさらに伸びそうな未来の技術はすぐそこまで! 期待しましょう!

RadioNano Therapeutics株式会社 代表取締役社長 千葉雅俊さん 共同創業者 小松直樹さん
https://www.radionano-tx.com/
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