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上野誠の万葉歌ごよみ
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上野誠の万葉歌ごよみ
毎週土曜日 朝 5:30〜5:45

上野誠(國學院大學 教授)
上田悦子(MBSアナウンサー)
★上田悦子アナウンサープロフィール
utagoyomi@mbs1179.com
上野先生に聞いてみたい事、番組の感想など何でもお寄せください。
〒530-8304 MBSラジオ
「上野誠の万葉歌ごよみ」

【2024年4月13日 放送分】
【2024年4月6日 放送分】
【2024年3月30日 放送分】
【2024年3月23日 放送分】
【2024年3月16日 放送分】
【2024年3月9日 放送分】
【2024年3月2日 放送分】
【2024年2月24日 放送分】
【2024年2月17日 放送分】
【2024年2月10日 放送分】
上野誠の万葉歌ごよみ-歌ごよみ
【2019年7月20日 放送分】
2019年7月20日
【巻】…15・3704

【歌】…もみち葉の散らふ山辺ゆ漕ぐ船のにほひに愛(め)でて出でて来にけり

【訳】…もみち葉が散っていく山辺を漕いでいく船。その船の美しさに心ひかれて皆さま方のところに、やって参りました

【解】…万葉時代の船旅は命を失うかもしれない苦難の旅でしたが、それだけに港に入ると少しホッとして、貴重な時間を出来るだけ楽しもうと宴がよく催されました。そんな時には、地元の遊女たちがやって来て宴会を盛り上げたようですが、この歌は、天平8年の遣新羅使人が長崎県・対馬の港に入った時、宴に参加した「玉槻」という名の遊女が、ご挨拶の歌として詠んだものです。ちょうど紅葉の時期で、「美しい色に染まった島々の間を縫う美しい船を愛でていたら、その船が港に着いたと聞いて、居ても立っても居られなくなって、やって来ました、お許し下さい」と言っているのです。遊女たちは、船旅の人々の心境をよく分かっていて、せめて宴会の時は心ゆくまで楽しんでもらおうと、季節に応じて、様々な歌を工夫して詠んだのでしょう。