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〒530-8304 MBSラジオ
「上野誠の万葉歌ごよみ」 |
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【2020年6月13日 放送分】 |
2020年6月13日 |
【巻】…6・1040
【歌】…ひさかたの雨は降りしく 思ふ子が宿に今夜(こよひ)は明して行かむ
【訳】…ひさかたの雨はしきりに降り続く、愛しいあの子の家に今晩は泊まってゆこう
【解】…聖武天皇の第二皇子である安積親王(あさかのみこ)が藤原八束(やつか)の家に行啓した際に開かれた宴で、内舎人(うどねり)として一緒に訪れた大伴家持が詠んだ歌です。宴会でお酒を飲んでいた時、途中で雨が降ってきたようで、家持は、この雨だから、恋人の家に朝まで泊まることにしよう、と詠んでいます。これは、本当に恋人の家に行こうとしているのではなく、八束の家を恋人の家に見立てて、ここで朝まで飲み明かしたい、と歌で伝えたものと思われます。恋人の家に例えることで場は盛り上がったでしょうし、ずっとここに居たいという気持ちを詠むことで、家持は、八束が催した宴会を称えたのでしょう。
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