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〒530-8304 MBSラジオ
「上野誠の万葉歌ごよみ」 |
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【2021年7月17日 放送分】 |
2021年7月17日 |
【巻】…10・2028
【歌】…君に会はず 久しき時ゆ織る服(はた)の白栲衣(しろたへころも) 垢づくまでに
【訳】…あなたに会うことができず、長い間ずっとずっと織っている布の白たえ衣、それに垢がつくまで長い時間となりました
【解】…今回も、七夕伝説の彦星と織女星の恋模様を描いた歌です。古代では、自分で布を織りあげ、それを裁断して衣服を仕立てるのが普通でした。この歌では、愛しい人と会えない間ずっと機織りをしていて、織りあがった白い布で作った衣服を着ていたら、いつしか衣服に垢がついてしまったと詠んでいます。当時は、洗濯の頻度は少なかったとはいえ、垢がつくまでになるというのは、それほど、会えない時間が長かったと表現しているのです。1年の空白が長いかどうかは人ぞれぞれでしょうが、恋人たちにとっては一日千秋の思い。長い時間と表現することは、それだけ好きだと言っているのと同じなのです。
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