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上野誠の万葉歌ごよみ
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上野誠の万葉歌ごよみ
毎週土曜日 朝 5:30〜5:45

上野誠(國學院大學 教授)
上田悦子(MBSアナウンサー)
★上田悦子アナウンサープロフィール
utagoyomi@mbs1179.com
上野先生に聞いてみたい事、番組の感想など何でもお寄せください。
〒530-8304 MBSラジオ
「上野誠の万葉歌ごよみ」

【2024年4月20日 放送分】
【2024年4月13日 放送分】
【2024年4月6日 放送分】
【2024年3月30日 放送分】
【2024年3月23日 放送分】
【2024年3月16日 放送分】
【2024年3月9日 放送分】
【2024年3月2日 放送分】
【2024年2月24日 放送分】
【2024年2月17日 放送分】
上野誠の万葉歌ごよみ-歌ごよみ
【2022年8月27日 放送分】
2022年8月27日
【巻】…3・235

【歌】…大王(おほきみ)は神にしませば 天雲(あまくも)の雷(いかづち)の上に廬(いほ)りせるかも

【訳】…天皇は神でいらっしゃるので、天雲の雷の上に仮小屋をお造りになった

【解】…巻の3の最初に掲載されている歌です。巻の冒頭は、有名な人が作った歌や、人々によく知られた有名な歌が配されることが多く、巻の3は、万葉歌の大きな流れを作った柿本人麻呂の歌になっています。「大王」は、諸説ありますが持統天皇のことを指していて、その持統天皇が雷丘(いかづちのおか)に行かれた時のことを、同行した柿本人麻呂が歌ったのがこの作品です。雷丘は、明日香の甘樫丘の隣にある小さな丘で、「雷」は神様が怒って音を鳴らしたものとされていましたから、雷丘は、神様と関り深い場所と見られていたのでしょう。伴を従えて雷丘を訪れた持統天皇は、休憩をするための小さな仮小屋を造って、そこでしばらく過ごされたのでしょうが、それを、「こんな場所に仮小屋を造れるのは神様だから」と、いわば大げさに表現したのは、ユーモアのニュアンスを歌に含めたかったからではないでしょうか。