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上野誠の万葉歌ごよみ
毎週土曜日 朝 5:30〜5:45
上野誠(國學院大學 教授)
上田悦子(MBSアナウンサー)
★上田悦子アナウンサーブログ
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〒530-8304 MBSラジオ
「上野誠の万葉歌ごよみ」 |
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【2022年11月19日 放送分】 |
2022年11月19日 |
【巻】…3・310
【歌】…東(ひむかし)の市の植木の木垂(こだ)るまで 会はず久しみ うべ恋ひにけり
【訳】…東の市の植木が大きくなるまで久しく会わなかった、どうりで恋しく思うことだ
【解】…門部王(かどべのおほきみ)が東の市の木を見て作った歌。当時、物の売り買いをするための市が開かれた場所には、目印となる大きな木がありました。門部王が見た木もそれで、東の市の象徴だったのでしょう。ただ、前に目にした時より枝を大きく広げていて、その成長具合に、長い年月がたったことに気づいたとのこと。門部王は、その期間に会わなかった人がいたようで、「どうりで恋しく思うことだ」と歌っています。市の木の姿に、自分の気持ちを重ねた形ですね。ただ、万葉歌は誇大表現が多いので、本当に長い年月会わなかったのかどうかは分かりません。もしかすると、ほんの数日会わなかっただけでも、長い年月がたったような恋しさであったということなのかもしれません。
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