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〒530-8304 MBSラジオ
「上野誠の万葉歌ごよみ」 |
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【2024年4月6日 放送分】 |
2024年4月6日 |
【巻】…10・1849
【歌】…山のまの雪は消(け)ざるを みなぎらふ川のそひには萌えにけるかも
【訳】…山あいの雪は消えないのに、ほとばしり流れる川のほとりではもう柳が芽ぶいている
【解】…「柳を詠む」と表題がつけられた歌の1首。歌の中には「柳」という言葉はありませんが、春に萌えるといえば大体が柳を指します。柳の葉は長く剣の形をしていて、炎のようにも見えるので、萌えるという表現になったのでしょう。春の代表選手は霞や鶯とお伝えしてきましたが、柳も春に美しく照り映えるように芽吹くので、準主役的な存在でした。この歌では、山あいにはまだ雪が残っている一方で、雪解けの水で水量が増えた川のほとりに、炎のように芽吹く柳。冬から春への移り変わりを活き活きと描いた歌ですね。現在も、平城宮跡の街路には柳が植えられています。
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