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〒530-8304 MBSラジオ
「上野誠の万葉歌ごよみ」 |
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【2024年5月11日 放送分】 |
2024年5月11日 |
【巻】…10・1876
【歌】…朝霞春日(はるひ)の暮れば 木(こ)の間(ま)より移ろふ月を 何時(いつ)とか待たむ
【訳】…春の日が暮れてゆくと、木の間から移ろってゆく月を、いつ出ることかと待つことになるのであろうか
【解】…前回に続いて春の月の歌。朝霞は春日にかかる枕詞と考えられますが、朝に霞がたって春の日が暮れてゆくという、時間経過が感じられます。「移ろふ」もまた、時間とともに変化する様を表した言葉。作者はかつて、木の下で東から西へと移ってゆく月をずっと眺めていたことがあるのでしょう。それをまた見るために、月が出るのを待とうと歌っています。巻の10は作者未詳の作品ばかりで、誰がこの歌を詠んだかは分かりませんが、作者はどういう思いで月を眺めようとしたのでしょうか。
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