
|
|
 |
 |
|
 |
上野先生に聞いてみたい事、番組の感想など何でもお寄せください。
〒530-8304 MBSラジオ
「上野誠の万葉歌ごよみ」 |
|
 |
|

|
|
|
【2024年6月29日 放送分】 |
2024年6月29日 |
【巻】…10・1951 【歌】…うれたきや 醜霍公鳥(しこほととぎす) 今こそは声の涸(か)るがに来鳴き響(とよ)めめ
【訳】…腹立たしいバカなホトトギスさんよ、今こそやって来て、声が涸れるほどに鳴いて欲しいのに
【解】…「うれたし」は、腹立たしいとか嫌な奴だなあ、といった表現で、醜霍公鳥の「醜」も悪いものや嫌なものにつける接頭語。ホトトギスにこれほどマイナスな言葉を投げかけるのには、理由があるようです。それをうかがわせるのが歌の後半。今こそやって来て、声が涸れるほどに声を響かせて欲しいのに、とのこと。どういう事情があるのか分かりませんが、まさに声が聞きたいタイミングに鳴いてくれないホトトギスに、いらだちや失望を感じているようです。ホトトギスにすれば、人間の都合だけで嫌な言葉を向けられるのは迷惑千万な話ですが、裏返して考えると、作者はそれほどホトトギスの声を愛しているということなのでしょう。
|
|
|
|