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〒530-8304 MBSラジオ
「上野誠の万葉歌ごよみ」 |
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【2024年7月27日 放送分】 |
2024年7月27日 |
【巻】…10・1964 【歌】…黙然(もだ)もあらむ時も鳴かなむ 晩蝉(ひぐらし)のもの思ふ時に鳴きつつもとな
【訳】…何もない時に鳴いてほしいものだ、ヒグラシが物思いに耽っている時に、むやみやたらに鳴いている
【解】…今回から蝉の歌を詠んでいきます。セミといえば、アメリカで「素数ゼミ1兆匹の大量発生」というニュースを目にしました。これは、221年に一度のことだそうです。今朝ご紹介した歌は、恋のことを考えている時・物思いにふけっている時に、やたらとヒグラシ(カナカナゼミ)が鳴いていて、こんな時くらい静かに考え事をさせてほしいという歌です。ヒグラシは、他のセミより音楽的に鳴く生物でして、耳障りは良いと考えられますが、どれだけ好きなもの・情緒があるものでも時とタイミングというものがあるのではないかとも思います。この歌を上田悦子アナウンサーは「好きな人の事を考えている」上野誠は「もしかしたら別れの事を考えているかもしれない」と推測していました。それぞれ人によって、受け取り方は異なるのでしょう。皆さんは、この歌をどう解釈されましたでしょうか?
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