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〒530-8304 MBSラジオ
「上野誠の万葉歌ごよみ」 |
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【2024年8月3日 放送分】 |
2024年8月3日 |
【巻】…10・1982
【歌】…晩蝉(ひぐらし)は時と鳴けども 恋ふるにし 手弱女(たわやめ)われは時わかず泣く
【訳】…ヒグラシは、その時々に鳴くけれど、恋しさのために かよわい私は時を分かたずに泣いている
【解】…今回も蝉の歌を詠んでいきます。セミは、お互い話すことも相談するもできないのに一斉に鳴き始め、同時に泣き止む。それなのに、か弱い私はあなたのことを思いながらずっとずっと泣いている。という歌です。鳴くタイミングが遺伝子で刷り込まれているのかはわかりませんが、本当に不思議ですよね。この歌の女性は本当に辛いのではなく、こんなにもあなたのことを思って辛く泣いているのだから私に振り返って欲しいという思いが垣間見られるので、おそらく計算高い女性なのではないでしょうか。いつの時代もタイミングと押し引きが重要なのですね。この後の二人の展開はどうなったのかはわかりませんが、好きな相手じゃないほど、丁寧に返事を返すそうです…。
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